経営再建中の半導体大手、ルネサスエレクトロニクスは10月29日、2012年4~9月期の連結最終損益が1150億円の赤字になったと発表した。本業の儲けを示す営業損益が233億円の赤字になったことに加え、国内での早期退職優遇制度の実施に伴う特別損失を約840億円計上した。半期ベースで見た赤字額としては過去最大だ。しかし、決算会見の壇上に赤尾泰社長の姿はなかった。 ルネサスを巡っては、官民ファンドの産業革新機構を中心とする企業連合や、米系投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が出資交渉中であることは周知の事実。ルネサスの大株主であるNECの遠藤信博社長は、10月26日に開いた決算会見で「産業革新機構から会社として説明は受けている。資金の余力はあった方がいい」と述べたうえで、「判断するのはルネサスの経営陣だ。蘇るためのプロセスをしっかりと見守っていく」とコメントしている。 大株主