保健所に何度電話してもつながらず、PCR検査が受けられない。ようやく検査を受けられても結果は一週間後と告げられる。そして死亡した後に陽性とわかる。そんな事件が今月中旬、東京・世田谷で起きた。米国大使館は、「日本政府は検査をしないので、感染状況を評価するのが難しい」と、米国市民に4月初めに帰国を呼びかけた。 検査数の少ない日本のコロナ対策はおかしいと、もっと早い段階で、的確に指摘できなかったのだろうか。日本の科学ジャーナリズムは、東京電力福島第一原発の事故で「大本営発表頼り」と揶揄され、その実力不足が露呈した。多くの人命がかかったコロナ危機で、また弱腰が目立つ。 人口が日本の約4割の韓国で、PCRの検査数は、日本の5倍近い。感染の危険を減らしながら多くの検査を進めるドライブスルー方式、ウォークスルー方式なども展開し、世界から注目され、欧米諸国でもモデルとなった。120カ国以上が韓国の検査キッ