トップ > Chunichi/Tokyo Bookweb > 書評 > 記事一覧 > 記事 【書評】 安全保障とは何か 国家から人間へ 古関 彰一 著 Tweet mixiチェック 2013年11月24日 ◆基地=安全? 疑問解く旅 [評者]前泊博盛=沖縄国際大教授 日米安保は何から何を守っているのか。安全保障=アンポ(日米安全保障条約)という敗戦国日本の国民意識を縛る「戦後レジーム」の核心に、憲政史学の大家が挑んだ。 なぜ戦後の日本では「安全保障」が「アンポ」と同義語になり、なぜ「基地」と「安全」は結びついてしまったのか。著者は「こんな単純な疑問」を半世紀も抱き続けてきたという。疑問を解く旅は北欧・西欧諸国へ、近代二百年という時空を超えた探査に及ぶ。 シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』から「セキュリティ=油断」の概念。ホッブズ『リヴァイアサン』から「社会の目的=個々人の安全保障」と