道幸哲也さんより『労働組合法の基礎と活用 労働組合のワークルール』(日本評論社)をお送りいただきました。ありがとうございます。 https://www.nippyo.co.jp/shop/book/7713.html 労働組合法を基礎から学べるテキスト。労組法の第一人者が現代日本の労働組合の意義と役割を鋭く分析し、実践的な解説を行う というわけで、まさに実践型テキストになっています。 最初の「本書の問題関心」で、こういう記述があります。 ・・・第3部ともいうべきものは別書で本格的に検討する予定である。そこでは個別紛争処理をめぐる組合の新たな役割に注目した。最近の労働法の動きの顕著な特徴として、契約法理や人権法理に関する議論が活発になったことが挙げられる。個別紛争の増加ともいえる。しかし、外見は個別的であっても、実際は集団的な側面がある紛争は少なくない。就業規則をめぐる紛争がその典型といえる
1.太田 肇著『ムダな仕事が多い職場』筑摩書房 (196頁,新書判) 顧客に対する過大包装や過剰サービス、非現実的で無用な完璧主義、膨大な時間と労力を費やす会議やりん議制、中間管理職による細かい人事管理――本書は海外の企業に比べると、日本の企業は仕事の進め方にムダが多いと指摘。この傾向は生産現場よりもホワイトカラーの職場において著しく、職場のムダをなくし生産性を向上させるには、働き方を変えるだけでなく、仕事やサービスに対する考え方を根本的に方向転換する必要があると強調する。具体的には、グローバル競争をいっそう推進して企業への「外圧」を強めるとともに、欧米企業の産業別・職業別労働組合のように労働者の側が連帯して経営側に大きな影響力を持つなどして「内圧」を強める点が重要だと述べる。 2.佐藤 博樹他著『新訂 介護離職から社員を守る』労働調査会 (221頁,B6判) 仕事と介護の両立支援について
~今日的な人材マネジメントの留意点~ 「なぜ職場のメンタル不調者が増えているのか?」 多くの人事担当者が悩む問題について、さまざまな職場事例に接した筆者が「果たして職場ストレスだけで 著者/所属 :【著者】鈴木安名 通常価格:定価2,200円(本体2,000円+税) サイズ/ページ数 :A5判 並製 120ページ ISBN :978-4-903613-33-8 詳細はこちら
1.大湾 秀雄著『日本の人事を科学する』日本経済新聞出版社 (251頁,四六判) 多くの日本の企業では、採用時の適正検査のデータがどの程度有用であったかは分析されておらず、採用時の情報と入社後の評価を検証してこなかった。こうした状況を改善するため、科学的な枠組みで人事データを分析し、評価するのが本書の狙いだ。人事データを使った分析の実務的活用実例として、女性社員の活躍、働き方改革、採用、定着率向上、中間管理職の貢献度、高齢化の6つのテーマが取り上げられており、読者はわかりやすく課題をイメージすることができる。データの分析に必要な計量経済学の知識がなくても理解できるよう、平易な言葉で解説されているのも特徴だ。最後に、人事面で年功賃金や昇進可能性などの長期的要因のウエートは下がっていくと強調。 2.宮本 太郎著『共生保障<支え合い>の戦略』岩波書店 (xiv+226+6頁,新書判) 経済的に弱
2017.04.11 10:00 知識を手にすれば、他者を傷つけずにすむ。『LGBTを読みとく』著者・森山至貴氏インタビュー こんにちは。今回はいつもと少し趣向を変えて、本連載初のインタビュー記事を掲載したいと思います。先月出たばかりのちくま新書『LGBTを読みとく』を題材に、著者で私の大学院時代からの友人である早稲田大学文学学術院専任講師の森山至貴さんにインタビューをしました。主に私と、本連載担当編集者が森山さんに質問をし、答えていただく形になっています。本書は非常にわかりやすい入門書なのでとくに解説がなくても読めると思いますが、著者にじっくりお話を聞ける機会はなかなかないので、既に読んだ方も、まだ読んでいない方も、どうぞご覧下さい。フィクションではないので、ネタバレはありません。 『LGBTを読みとく』を読みとく北村 学生にいきなりクィア・スタディーズの話をしてもわかってもらえないこと
本屋で見かけてからずっと気になっていた牧久『昭和解体 国鉄分割・民営化30年目の真実』(講談社)を昨晩から一気に読み上げました。 本書は国鉄が崩壊、消滅に向けて突き進んだ二十年余の歴史に再検証を試みたものである。昭和が平成に変わる直前の二十年余という歳月は、薩長の下級武士たちが決起、さまざまな歴史上の人物を巻き込んで徳川幕藩体制を崩壊に追い込んだあの「明治維新」にも似た昭和の時代の「国鉄維新」であったのかもしれない。少なくとも「分割・民営化」は、百年以上も続いた日本国有鉄道の「解体」であり、それはまた、敗戦そして占領から始まった「戦後」という時間と空間である「昭和」の解体をも意味していた。 この30年の間に、様々な立場の人々による回想録も多く出されましたが、その前史も含め、ここまで包括的に国鉄の解体を描き出した本は初めてでしょう。国鉄という経営体の中の暗闘も、政治家の思惑も生々しく描き出さ
社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 渋谷さんの『女性活躍「不可能」社会ニッポン』、だいぶ、前にいただいていたのですが、一回紹介しようとしてエントリを書いていたところ、手違いで消えてしまったので、悪いなと思ってそのままにしていました。すみません。先日、ある機会でこの本の話が出て来たので、新たな気持ちで書いてみたいと思います。 この本は主婦パートの二つの労働運動の事例の詳細なルポルタージュです。名古屋銀行と有名な丸子警報器です。1章から3章は主婦パートにかかわるマクロ的な把握を行っていて、4章(名古屋銀行)と5章(丸子警報器)がそれぞれ詳しい事例になっています。マクロで押さえておかなければいけないのは、主婦パートの多くは生活が楽なわけではなく、満足度が高いというアンケート結果も、
会社とチームの状況を多面的に捉える各種測定尺度、チェックリスト 会社とチームの状況に関する各種測定尺度、チェックリストの仕組みと使い方を紹介し、その結果と会社や組織の業績との関係などについても検討しています。 各種測定尺度、チェックリストを開発し、それを診断の基準となる、2千社、2万7千名のデータとともに公開。 一人ひとりが生きいきと力を発揮する職場にするための、職場と仕事を測る「ものさし」。 「働き方改革」を進めるための現状測定、効果測定に。また、ストレスチェック実施後、その背景や原因を探るために。 (本書では個人の結果は見ておらず、会社、チームを全体として評価しています。) 含まれる測定尺度、チェックリスト ワークシチュエーション:職場や仕事の現状チェック ジョブインボルブメント 職務満足-全般的職務満足感- キャリアコミットメント 組織コミットメント ストレス反応(ポジティブ反応とネ
そのものズバリ、聞きたいことをそのままタイトルにした本です。曰く:人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか? https://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766424072/ “最大の謎”の解明に挑む! 働き手にとって最重要な関心事である所得アップが実現しないのは、なぜ? 22名の気鋭が、現代日本の労働市場の構造を、驚きと納得の視点から明らかに。 ▼企業業績は回復し人手不足の状態なのに賃金が思ったほど上がらないのはなぜか? この問題に対して22名の気鋭の労働経済学者、エコノミストらが一堂に会し、多方面から議論する読み応え十分な経済学アンソロジー。 ▼各章は論点を「労働需給」「行動」「制度」「規制」「正規雇用」「能力開発」「年齢」の七つの切り口のどれか(複数もあり)を中心に展開。読者はこの章が何を中心に論議しているのかが一目瞭然に理解できる、わかりやすい構成とな
さて、昨日ノーベル物理学賞がらみで職務発明関係の座談会を紹介した『月間連合』10月号ですが、実はとても面白い本の紹介をしています。 http://www.jtuc-rengo.or.jp/shuppan/teiki/gekkanrengo/backnumber/new.html 篠田徹さんの「篠田教授の労働文化耕論」で、『ミッキーマウスのストライキ!』という本を紹介しているのです。 版元の宣伝文を引用しておきますと、 日本ではほとんど語られることのない米国のアニメ界の労働組合運動。アニメーターたちの姿を20世紀初頭からさかのぼって追っていく。写真・イラスト・当時の新聞記事など豊富な図版とともに紹介。 ディズニーやドリームワークスで世界的ヒット作に携わってきたアニメーターによる、米国・アニメーション界の裏側の歴史を伝える貴重な一冊! ですが、篠田さんはとりわけ訳者の久美薫さんの腕前に感嘆の声
鈴木亘さんの『経済学者 日本の最貧困地域に挑む 』(東洋経済)をいただきました。お送りいただいたのではなく、奥様の周燕飛さんから直接お渡しいただきました。 http://store.toyokeizai.net/books/9784492444344/ 日本最大のドヤ街「あいりん地区」の再生はこうして始まった。大阪市特別顧問という当事者中の当事者である著者の筆によって描く。 この本は、中身を読まずに想像すると、橋下市長の下で特別顧問になったネオリベ経済学者が、労働者やホームレスたちの声を踏みにじってスラムをクリアしようと企むけしからんストーリーかと思うかも知れませんが、さにあらず、ある意味で全く逆です。 西成特区構想の仕掛け人がすべてを語る。 日本最大のドヤ街で、脱貧困の闘いが始まった! 本書のはじめの方で、特別顧問となった鈴木さんが集めた有識者座談会の面々は、マンガ「かまやん」で有名なあ
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