新型コロナに感染して欠席した授業について救済措置が受けられず留年したのは不当だとして、東京大教養学部2年の杉浦蒼大(そうた)さん(20)が8月19日、東大を相手取り、処分の取り消しなどを求め提訴した。 東大側の抗議文がホームページに掲載(8月5日付、18日付で削除)された後は「詐病だ」などの誹謗中傷にも悩まされ、名誉毀損の損害賠償も求めている。 杉浦さんと代理人の井上清成弁護士らが同日、都内で会見した。理科Ⅲ類の杉浦さんは医師になるのが夢で「過失のない患者への差別で教育の機会を奪われた。いち早く医療を学びたい」と話した。 ●「コロナの重篤な症状で欠席届を出すのが遅れた」 杉浦さんは8月19日付で単位が不足しているとして進学選択が不可能になり、留年が決定した。留年した場合、10月からの後期授業は受けられないという。 原告側によると、杉浦さんは5月17日に新型コロナを発症し「基礎生命科学実験」