角度と座標を使った計算には、三角関数が必要になります。この文書では、三角関数について簡単な解説を加え、サンプルスクリプトをご紹介します。 1. 三角関数の意義 高校で習う数学によると、三角関数はつぎのように定義されます。直角三角形の底辺と斜辺のなす角度を θ とする (図1) と、sinθ および cosθ は以下の式の値になります。 sinθ = 高さ/斜辺 cosθ = 底辺/斜辺 三角関数に苦手意識をもつ方は多いようです。その大きな理由のひとつは、この比率にどんな意味があるのかわからないということではないでしょうか。まず、その点からご説明しておきましょう。 X軸 - Y軸からなる平面の直交座標に、原点を中心とした半径 1 の円を描きます。このとき原点から X軸に対して角度 θ の直線が円周と交わる点の座標は、(cosθ, sinθ) となります (図2)。これは、この交点