ニューヨーク市で遠赤外線サウナを楽しむ女性。遠赤外線サウナには様々な健康効果があるが、汗で毒素を排出できるといううたい文句は科学的に証明されていない。(PHOTOGRAPH BY LAUREL GOLIO, REDUX) 発汗は、今や健康や美容のトレンドになっている。遠赤外線サウナからホットヨガまで、タオルが汗でびっしょりになるアクティビティはリラクゼーション効果があるだけでなく、体の毒素を排出して健康を保つとも言われている。 だが、汗をかいて毒素を排出するという説は、汗をかいて弾丸を搾り出すというのと同じくらいありえない話であることが、最新の研究で明らかになった。科学者たちも長年密かに疑っていたことだが、汗と一緒に毒素も排出されるというのは、都市伝説に過ぎなかった。 人間が汗をかくのは体温を下げるためであって、老廃物や有毒物質を排出するためではない。その役目を負うのは、腎臓と肝臓である。
「これから開発されるような新薬がこのパンデミックに間に合う可能性はあまりないので、既存の薬の中で効くものがあるのか調べるのが大事です。日本政府は、インフルエンザの抗ウイルス薬、アビガン推しですよね。でも、プレプリントサーバ(論文が査読を受ける前の段階で公開するサーバ)に載っている論文(※1)を見てみると、最初は効くという話だったのに、アップデートされていて、結局は治癒には影響しないというふうに変わっていました。治癒には影響なくても、熱と咳は1.7日くらい早くおさまる、という結果です。今のところ単一群での報告ですから、きちんとした研究が必要ですね」 単一群というのは、まさに「薬を飲んだ人たち」だけを見ていて、「薬を飲まなかった」対照群を設定していない。前項でみた症例対照研究では、すでに起きたことを振り返る「後向き」の研究ながら、きちんと対照群を設けるものだった。 一方で、こういったアビガンで
先日からちょっと話題になってる下記技術。 東芝、血液1滴で13種のがん検出 数年で実用化めざす 朝日新聞 2019年11月25日 血液中に存在するマイクロRNAを測定することで13種類のがんを99%の精度で検出できるという。 しかも、必要な血液量は1滴かつ2時間以内に結果が判明するようで。 痛い採血をする必要もないし、短時間で結果は出るし、何より精度が高い、と良いことづくめ! この検査を受ければ、ほぼ確実にがんを発見できる!すごい! と思ったアナタにお送りする今回の記事。 確かに素晴らしい技術だが、おそらく皆さんがニュースの字面から想像している内容は実際とは大きなギャップがあるはず。 今回は、99%の精度の検査であれば確実にがんかどうかを見分けられるのか、について考える。 精度99%のがん検査とは? そもそも精度は何を指す? 今回のニュース記事に出ていた精度99%という言葉。 “精度”は難
5年生存率はしばしば癌の予後を示す指標として使用されることも多いです。5年生存率とは治療開始後あるいは診断後5年間生存している患者の割合を示しています。簡単に言えば5年生存率が10%だとしたら、5年後の生存確率は10%であり90%の確率で死亡している、ということです。なぜ5年なのかというと、何か特別な理由があるわけでもないそうです。癌による死亡の多くは診断後5年以内に生じるために5年生存率は癌治療の有効性を表す指標としてしばしば用いられているようです。 癌の早期発見は重要なことだと思いますし、癌の進行が進んでいない早期に医学的介入することで5年生存率が上昇し、予後が改善することもあるでしょう。もちろん死亡だって先延ばしできるかもしれません。しかしながら、5年生存率の改善と病気の早期発見には考慮に入れなくてはいけない重要なポイントがあります。
福島県における甲状腺がん検診を縮小すべきで無い、と主張する人は、 検診も、ある効果を期待しておこなわれる医療介入行為である という認識が抜けているのではないか、と考えています。 検診の目的は、早期発見する事そのもの、ではありません。早期発見によって、 症状が出ないようにする 死ぬはずの命を救う 寿命を延ばす このような効果をもたらす事が、検診の目的であり、それが達せられる場合、その検診は有用である、と評価されます。 検診は、効果が期待される介入で、その効果を、医薬品における主作用になぞらえるならば、医薬品の使用に伴う副作用(の内、有害なもの)にあたるものも検診にあるのではないか、と考える事が出来ます。それが、 過剰診断 誤陽性、誤陰性 誤診 時間や費用のコスト これらです。 医薬品が、それのもたらす主作用と副作用とを検討して処方される、というのは、よく知られている所です。薬を貰う際は、医師
「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る! 作者: NATROM出版社/メーカー: メタモル出版発売日: 2014/06/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (35件) を見る 内容紹介 「抗がん剤は毒にしかならない」「白い食物はNG」など、 ちまたにあふれる医学や健康の情報はデマだらけ。 近年では、よりカルト化し、多数の本やサイトでデタラメな情報が 撒き散らされているため、健康被害が出ることも懸念されています。 本書の著者は、ネット上でいち早くニセ科学批判を始めた内科医。 危険な反医療論や代替医療、健康法について、査読を通った確かな 文献をもとに、わかりやすく説明しています。 普段は騙されない自信がある人でも、いざ病気になると、 不安な気持ちにつけ込まれ、怪しい治療法に手を出してしまいがち。 しかも、一度「ニセ医学」にハマると、な
手間暇的にはもう本家サイトに掲載するネタそのものなんだけど、対象が対象なので止む無くこちらで。先ほど(上の図版ね)のデータを元に、「震災事故」後白血病による死亡者が増加しているんじゃないか云々って話が出回ってるとの話※。 統計的には「振れ」のレベルなんだけど、多分に「そんなことない、やっぱり事故起因だ」という声が上がってくることは容易に想像が出来るので、予防線を張る意味でデータ検証。 ※大本のデータは厚生労働省発で間違いありませんが、「事故起因による増加云々」という情報を公知したのは、似たような話を繰り返す常習犯的な扇動発信源です。そこからさらに「炎上上等」のブログが転送したことで、大きく頒布されています。ツイート中にあるshanghai_ii氏ではありませんので、お間違えなく。参考:
組織改編(2021/7/1付)に伴い、研究系部署の再編・統合を行いました。このwebサイトでは組織改編以前(2021年6月30日まで)の情報をご覧いただけます。 2020年7月8日 論文情報(放射線防護)を更新しました。 ・日本原子力学会和文論文誌に"放射性廃棄物処分における核種移行評価パラメータの定量化手法:専門家意見聴取の活用事例調査"が掲載されました。 2020年1月31日 最近の活動を更新しました。 ・ICRPシンポジウム2019にて成果発表を行いました。 ・日本保健物理学会第52回研究発表会にて成果発表を行いました。 2020年1月27日 論文情報(生物影響)を更新しました。 ・Scientific Reportsに“An Efficient Intestinal Organoid System of Direct Sorting to Evaluate Stem Cell Co
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く