私はかつてソフトバンクの社長室長を務めており、常に孫正義社長のそばにいました。海外出張にも同行し、英語でスピーチする姿を何度も見てきました。 当時、私の英語力はあまり自慢できるものではありませんでした。そんな私でも、孫社長の英語スピーチは非常に聞き取りやすいものでした。なぜかといえば、孫社長の英語の発音は決して流暢ではなく、日本人なまりのわかりやすいものだったからです。スピードもゆっくりで、ネイティブのお母さんが自分の幼い子どもに話しかけるくらいの速さです。 また、英文はきわめてシンプルで、使っている英単語もやさしいものばかりでした。 それでも孫社長は世界のトップと互角に交渉し、こちらの要求を通しています。新刊『なぜあの人は中学英語で世界のトップを説得できるのか――孫正義のYesと言わせる技術』では、孫正義の英語スピーチを徹底的に分析し50のポイントにまとめています。 初めの挨拶はできるだ
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