1950年の創業以来、当社は「家族的経営」をモットーとしてきた。それを支える要素の一つが、徹底した情報公開によるガラス張りの経営である。 経営陣が決算を粉飾したり、現場で生じている問題を社員が隠すといった、企業の不祥事が後を絶たない。これらは「隠し事」ができる企業体質が一因だ。経営陣や社員同士が疑心暗鬼にかられるようでは、どんどん会社は腐っていく。困ったことがあればすぐに相談し合い、助け合えるような社風を築くためには、あらゆる情報を包み隠さず公開することが大切だ。 当社の場合、経営の根幹にかかわる一部の機密情報を除いて、社員は社内のあらゆる情報を知ることができる。販売実績や生産計画といった業務に直結する情報だけでなく、毎週算出している部門や会社の損益などの経営情報、さらに社員や役員の報酬まで、基幹系システムで管理している2000項目以上の情報は、端末のパスワードさえ入力すれば閲覧できる。