今日は夜勤で。 今しがたハケてって・・・何もこんな丑三つ時に開放するこたぁ無いじゃないかと、 「帰ったって、何も出来やしねーよ」 と、 同僚は皆口々に文句を。・・が、あたしは一刻でも早く酒にありつきたいモンですから、その都度気の無い相槌を打ちながら心内ではほくそ笑んでおります。 終業の鐘が鳴って。 表へ出ると、草木も眠るとは申しますが、しっかしこの時分の此処いらは・・田舎ですゆえ音すらも眠っているのでしょうか。深く静まり返って。それでも職場の周りはまだ街灯が点り、幾ばかの光が道を照らしますが、しばらく行くともう辺りは、街灯も無いのであります。じっと沈むようなアスファルトの黒さが、じんわりと。染み付くように辺り一面の光を、吸収してしまったのではないかと思えるくらい、光が失われ音も光も無い・・・・いわば形の無い世界で。 あたしは、あたしすら分からない。 そんな道を歩きます。 そうやって帰ってと