ノーメンクラトゥーラ(ロシア語: номенклату́ра)とは、ソビエト連邦における指導者選出のための人事制度を指す言葉[1]。また転じて、共産党単独支配国家におけるエリート層・支配階級・特権的な党幹部や、それを構成する人々を指す言葉としても用いられた[2]。後者の場合は「赤い貴族」、「ダーチャ族」[3]とも呼ばれる。ノーメンクラツーラとも表記される[2]。 この語は本来、ラテン語の nomenclatura(名簿、命名法)から来ている。これは各級党機関が役職につける人物の任免のために用いた一覧表を指す言葉であったが、やがてその一覧表を用いた制度や、幹部に任命された人物やその縁者を指す言葉として用いられるようになった。 ソビエト連邦は階級の存在しない社会であることが建前とされた。しかし実際の統治はソビエト連邦共産党による一党独裁制度であり、政治に携わる人物は全て党の任命と承認を受けた人