カテゴリ:雑談 投稿日:2015/10/20 社会的な要請として、妊婦に優しくすることが求められている。そのことについて理解はする。善いことである、という認識についても支持しよう。わざわざ妊婦にひどいことをしてやろうなどと考えるならず者は悪であろうとも思う。曖昧模糊とした「社会」なるものがボンヤリと抱いている善意が、概ね正しい方向を向いていることについては、大した異論を持たない。そう、確かに「妊婦は守られるべき存在」である。 だが、それにも拘らず、マタニティマーク周辺の議論(と呼べるほどのものでもないのかもしれないけれど)には、偏った物の見方が目立つように感じられ、どうにもモヤモヤする。「善の矛」が無辜の人をさえ傷つけやしないかと、ハラハラすることもある。 確かに妊婦は守られるべき弱者である。だが、弱者は妊婦だけではないし、弱者でないものがすなわち強者であるとは限らない。「弱さ」は1か0