「私が今,関わっている被告人が,保護カードをもらって満期出所した方です。 無銭飲食を繰り返して親族とも音信不通となっている単身者で,行く当てがなかったのですが,出所が年末だったため,保護会に空きがなく入れなかったようです。 わずかな作業報奨金は数日でなくなり,野宿していましたが,寒くてお腹がすいて,無銭飲食をしてしまい,また捕まりました。気の毒です。」 (まるチーズ) これは、昨日、法律事務所にお勤めの方から頂いたコメントの一部です。 累犯者の中でも満期釈放者の問題は、まさに刑事政策が行き詰まっている部分です。 今回は、この問題がテーマです。 囚人が□(かこい)の外へ出て、やっと人並みに社会に戻れたとホッとしたら、復帰した社会では食べることもできず、泊まれる家もない社会で、寒空の中、また□(かこい)の中に戻り、囚人になる。 まるでカフカやカミユが描いた不条理の世界を彷彿させます。 犯罪を刑