小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato 2018シーズン、フアン・マヌエル(ファンマ)・リージョというスペイン人指揮官の就任によって、ヴィッセル神戸は確かな変化を遂げている。 清水エスパルス戦でアンドレス・イニエスタに指示を出すフアン・マヌエル・リージョ監督 リージョの初采配となったのは、第29節のV・ファーレン長崎戦からで、以後は1勝1敗3分け。33節には残留を決定したものの、成績的には驚くに値しない。しかし、戦い方に明確な色合いを出すようになった。目に見えてプレー強度は向上し、選手同士の距離感も改善され、なにより単純なボール回しの精度が格段に上がっている。 「リージョのおかげで、日々、成長しているのを感じる」 これは、先発組の選手の言葉ではない。控え組の選手の言葉である。さらには対戦相手の選手たちが、