このページは、複数の社会学者たちが書いた社会調査の教科書である、前田・秋谷・朴・木下編『最強の社会調査入門 ── これから質的調査をはじめる人のために』(ナカニシヤ出版, 2016年07月)を紹介するためにつくられたものです。本の中に収録されている文章の一部を公開するとともに、各章の「元ネタ」となった論文などへのリンクも掲載しました。本とあわせて、ぜひご活用ください。
- 1 - 大都市と精神生活 ゲオルク・ジンメル 松本康訳 問題の所在 現代の生活の最も奥深い問題は、圧倒的な社会の力、歴史的な遺産、外的な文化、生活 技術などに直面している個人が、自分の存在の自律性と個性をなんとか保存しようという 要求から来ています。原始人は自分の肉体的な生存のために自然と闘いましたが、現代で はこの闘いは新しい変貌を遂げました。一八世紀には、人間はあらゆる歴史的な束縛、た とえば、国家、宗教、道徳、経済などの分野にあったいろいろな束縛ですが、そうした束 縛から自分自身を解放することが要求されました。人間の本性はもともと善良でみんな同 、 、 。 、 じなのだから それを妨げないで発達させるべきだ というわけです 一九世紀になると 自由が増えたことに加えて、人間とその仕事の機能的な専門化が要求されました。この専 門化のおかげで、ひとりの個人を他の個人と比較することができ
読書・文献案内 イギリスとフランスの「階級」について考えるとき、人々に階級意識のようなものがどのように共有されているかという問題と学術的な階級分析の問題とを分けて考えないといけません。イギリス社会に関して「労働(者)階級」という言葉がよく用いられますが、近年のフランスでは同様の概念は日常的にも学術的にもあまり用いられません。イギリスでは今でもよく様々な場面で用いられるこの概念は、フランスに関しては特定の時代の特定の階級を指しています。今はこの「労働(者)階級」という概念が気になっているのですが、英仏の「階級」概念の差異についてはちゃんと調べてみると興味深い論点がたくさん出てきそうです。以下は自分のための備忘録です。 【フランス】 Le destin de la classe ouvrière / Halbwachs Maurice Ouvriers dans la société fran
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