ベトナム人の技能実習生で、建設会社で働いていたランさん(仮名)が2年間にわたって精神的・肉体的暴力を受けていたことを証明する生々しい動画を見たとき、岡山県警の担当者は犯罪の捜査を担当する部署に事件を回すのでなく、「外事課」に調査を依頼した。岡山県警のウェブサイトによれば、外事課とは、国際テロ対策や出入国管理および難民認定法違反の取り締まりなどの業務を推進する部署だ。 「まるでランさんに問題があるかのような扱いだった」とランさんの支援者の1人は言う。この衝撃的な動画が主要メディアで広く公開されてから1カ月以上が経過したが、岡山県警は複数人のベトナム人技能実習生に暴行などのハラスメントを行った人物らを検察に送致していない。彼らが動画にはっきりと映っているにもかかわらずだ。 日本の就労ビザの取得に100万円必要 ランさんは、毎年、技能実習生として日本に働きに来る20万人の外国人労働者と同じ夢を抱
