前回から半年以上のブランクを経ての「世界文学全集」第四回目は、先日84歳にして死去したカート・ヴォネガットの代表作『スローターハウス5』である。 スローターハウス5 (ハヤカワ文庫SF ウ 4-3) (ハヤカワ文庫 SF 302) 作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,和田誠,伊藤典夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1978/12/31メディア: 文庫購入: 26人 クリック: 894回この商品を含むブログ (233件) を見る こないだも書いたが、この小説はワタシにとって特別な作品である。が、これを初めて読んだときの第一印象は、正直「なんじゃこりゃ」だった。特に連祷のように繰り返される「そういうものだ。(So it goes.)」には面食らった。 しかし、それはただやみくもに繰り出されるのではなく「死」と符合していること、そしてそれが本作を覆う戦争の後遺症としての失語感覚の表現で
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