未来を担う若者たちやゲストアーティストとともに、地域と伝統芸能の魅力を発信する「わっかフェス」の開催が迫ってきた。400年以上続くといわれる伝統の踊りを受け継ぐ「毛馬内(けまない)盆踊保存会」のお二人と、舞台で共演予定の東京の大学生が、イベント本番に向けて語った思いを紹介する。 vol.1 「港ばやし」「花輪ばやし」の記事はこちら>> vol.3「わっかフェス」公演レポート>> 「お祭り」とは違う 神聖な空気漂う芸能 夏の日暮れ時、無数の提灯(ちょうちん)にあかりが灯され、いつもの見慣れた町が非日常の空間へと変わる。通りに沿って並んだ屋台には綿菓子やりんご飴、ヨーヨー、金魚……。子どもたちは興奮を抑えきれないように人混みを縫って走り、浴衣姿の大人たちはくつろいだ表情でその様子に目を細める。 都市に暮らす多くの人にとって、盆踊とはそんな郷愁を誘う夏祭りの風景と分かちがたく結びついたものだろう