昨年、マイニュースジャパンで取り上げた鎌倉市由比ガ浜のKDDI携帯基地局が、ついに撤去された。この件に象徴されるように、今、基地局が稼働中止に追い込まれたり、基地局の設置計画がとん挫するケースが徐々に増えている。背景には、携帯電磁波や低周波音、さらには振動などが誘発する健康被害が深刻化し、隠せなくなってきた事情がある。ところが電力会社と同様、ケータイ各社は巨大広告主であるため、既存メディアはスポンサータブーとして報道に消極的だ。深刻化しつつある基地局問題について、各地の具体的事例を報告する。 今年の1月から4月の下旬にかけて、鎌倉市の湘南海岸に沿って広がる住宅街--由比ガ浜4丁目で、あるビルの解体工事が行われた。このビルはKDDI鎌倉荘。鉄筋3階建ての保養所である。 東日本大震災の影響で解体工事は大幅に遅れたが、5月のゴールデンウイークの前には、建物があった場所は赤茶けた更地に戻った。土地