2020年もAI(人工知能)がバズワード、もとい重要なキーワードとして様々な分野でもてはやされるだろう。ITセキュリティーの分野も例外ではない。「AI搭載」をうたうセキュリティー製品が多数市場に出ており、今後も増えるだろう。 AIにより可能になるとされている機能の1つが、未知ウイルスの検出だ。昔ながらの手法である「パターンマッチング」では、既知ウイルスは検出できても、新たに出現したウイルスは検出できない。パターンマッチングは、過去に出現したウイルスの特徴と検査対象ファイルを照合してウイルスかどうかを判断するためだ。 だが、AIによる検出機能が進化してもパターンマッチングにはかなわないと筆者はみている。未知ウイルスの検出には「フォールスポジティブ」の問題がつきまとうからだ。 既知ウイルスの特徴と照合 前述のように、ウイルス対策ソフトの最も基本的な検出方法はパターンマッチングだ。ベンダーは既知
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