スイスにあるスポーツ仲裁裁判所は、IOC=国際オリンピック委員会の選挙で当選を無効にされた陸上の室伏広治選手の訴えを退けた裁定の詳しい内容を公表し、室伏選手はJOC=日本オリンピック委員会の「犠牲者だった」として、JOCの責任を指摘しました。 室伏選手は去年8月、ロンドンオリンピックの期間中に行われたIOCのアスリート委員の選挙で違反行為があったとして、当選を無効にされ、室伏選手とJOCはスポーツ仲裁裁判所に当選無効の取り消しを求める申し立てを行いましたが、仲裁裁判所は先月、訴えを退けました。 仲裁裁判所は18日、裁定の詳しい内容を公表しました。 それによりますと、室伏選手はトップの票を獲得しましたが、IOCは、JOCが日本の選手団に室伏選手への投票を呼びかける文書を配ったことや、室伏選手が携帯電話のクリーナーを配ったり、選挙活動が禁じられている選手村の食堂で投票を呼びかけたりしたことが違