「プロセス」という言葉はビジネスシーンでよく使われます。例えば「プロセスを大切にしろ」「プロセスよりも結果がすべてだ」というようにです。あまりにも一般的な言葉であるため、「プロセス」という言葉の意味を改めて考える機会はないかもしれません。 プロセスは、日本語では「工程」もしくは「過程」と訳されます。しかし、プロセスデザインアプローチでいうところの「プロセス」の定義はもうすこし厳密です。「資源を活用して、価値を産み出すための一連の取り組み」を指します。こう言われてもピンとくる人は少ないでしょう。もう少し一般に分かりやすくたとえを使って表すなら、プロセスとは料理における「レシピ」に相当するものです(図1)。 良い材料と一流の調理技術を揃えても、それをうまく活かせるレシピがなければおいしい料理はできない。ベテラン技術者を抱え、高い技術力を持った企業が不具合を出したり、納期を外したりするケースも同