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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/eliya (4)

  • なぜ日本人はたくさん働くのか? - eliyaの日記

    海外にいる日人でかつ経済学を研究していると、周りの人から「日経済の専門家」とみなされます。そのなかでもよく聞かれるのが、「なぜ日人はカロウシするまで働くのか?」っていうこと。その疑問に対する答えらしきものが思いついたので、書いておきます。簡単に結論から書くと、日はクビになったときのペナルティが高いから、会社に服従するしかなくて、労働時間が延びる、ということです。 このアイディアは野村正寛 雇用不安 (岩波新書)を読んでいるときに思いつきました。このそのものはあまりクリアな議論が行われているわけではないです。でも、部分で引用される日の労働経済学の議論やデータは有益だと思います。 日の労働市場は二重構造だ。石川および出島による80年および90年のデータを使った実証分析では、日の労働市場は第一次労働市場と第二次労働市場に分かれていると判定されました。 第一次労働市場: 高賃金であ

    yachimon
    yachimon 2009/03/01
  • クルーグマンがあわせ技一本でノーベル賞を単独受賞 - eliyaの日記

    クルーグマンがノーベル経済学賞を受賞しました。僕は彼の大ファンです。受賞そのものは当然と受け止められていますが、単独受賞したことは一部を驚かせているようです。(こことかここのMankiw)クルーグマンの業績をすこし振り返って見ました。 国際貿易クルーグマンは、国際貿易の分野を塗り替えました。60年代までの国際貿易論では、単純な完全競争のモデルが当たり前でした。そこにもっと豊かなモデルを導入したのがクルーグマンと同僚のヘルプマンです。たとえば、不完全競争がある場合は、それぞれの政府は自国のために関税をかけようとするため、囚人のジレンマ的な状況が発生します。お互い関税をかけないほうが、お互い関税をかけあうことよりもハッピーなんだけど、関税をかけるのが支配戦略になるため、ナッシュ均衡では関税をかけあいます。この状況を打破するためにつくられたのがGATTやWTOです。GATTやWTOは、関税やその

  • だからクルーグマンは偉いんだって - eliyaの日記

    クルーグマンファンなので、過剰反応してみます。 池田信夫氏が授賞理由となった戦略的貿易政策は、代表的な国際経済学の教科書にもまったく出てこない陳腐な理論だhttp://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/71231c0cbfaca90236295c4ff978a2aeと言っていますが、これは経済学者として恥ずかしい発言だと思います。 クルーグマンの業績を知らないことが経済学者として恥ずかしいのは、ちょっと何かを見落としたり勘違いしたことによるミスとは根的に違うからです。貿易論、労働経済学、公共経済学、それに産業組織論といった応用ミクロ経済学に、ゲーム理論的な枠組みを持ち込んで分野を革新するっていうのは、70-80年代に起こった経済学の大きな流れです。今は理論的に一段落付いたので、ゲーム理論的な枠組みの元で実証をやりなおそう、って流れに移行しつつあります。氏は、この流れ

  • 高校生にもわかる金融危機 - eliyaの日記

    授業で大学一年生に向けて金融危機の話をします。一応授業そのものはミクロ経済学で、金融危機とは関係ないので、金融のいろはから。初歩から話しているニュースってあまりないと思うので、日語訳をアップしてみます。 1. いったいなにが起きているの?今、金融市場では信用収縮とよばれる事態が発生しています。信用収縮とはなにかを理解するためには、金融市場の性質について少し学ぶ必要があります。 金融市場とはりんごやプラズマテレビのような普通の市場では、お金を払って、モノを買います。でも、金融市場とは、お金のマーケットです。お金が必要な人が金融市場に参加するのですが、お金を払ってお金を買うわけにはいきませんよね。実際には、金融市場では、今のお金と将来のお金を交換しているのです。要するに、お金を借りる、ってことです。「将来の」ってのがキーポイントです。りんごを買うときは、お金とりんごを即座に交換するので、明日

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