未曽有の大震災から一年が経ち、各地で追悼の儀式が営まれた。実に多くの人々があらためて悲しみを深くし、それでも新たな一歩を踏みだそうとしているわけだが、中にはそうできない人々もいる。行方不明者が今も3000人以上いることが大きい。 この震災では、死亡届のための手続きが簡略化された。通常なら必要な死亡診断書がなくとも、いや、遺体そのものが見つかっていなくとも、今回は死亡と認定することにしたのである。 お盆を迎えるために、その前に死亡届を出した人も多い。死者が戻ってくる中に、万が一あの人が混じっていたら、きっと何の準備もしていない状況では困るだろう。家は流されてしまい、戻る家はないけれど、せめてお葬式をして位牌をつくってあげたい。そう思った人々も多かったようだ。 しかし、お盆を過ぎても死亡届を出さなかった人々もいる。ある家族は「まだどこかで生きているような気がするのだ」と言った。「え?」あまりの
●「市内に自治体」あり得ない 集団での移住なら受け入れ 福島市の瀬戸孝則市長は30日、双葉郡の自治体で浮上している「仮の町」構想について「自治体の形を取るというのなら福島市ではあり得ない。市の土地に作るのなら共同体として福島市になってもらう」と述べ、「自治体の中に別の自治体を作る」という構想に否定的な考えを示した。同日の定例記者会見で記者の質問に答えた。 瀬戸市長は「まだ国からも双葉郡からもイメージを示されておらず、どういうものか概念が分からない」と疑問を投げかけ、「双葉郡から県を通して話が来ない限り、我々から言い出すことはない」と述べた。 双葉郡内の自治体では、仮の町をいわき市や南相馬市に置く構想もでているが、福島市は候補にあがっていない。瀬戸市長は「単体として自治体の機能をもつ町を福島市内に作ることはないだろう。当該の自治体から一つの地域に集団でお住まいになるのはいいし、受け入れ
昭和33年創業の大阪・梅田のバー「キャシー」が、31日閉店する。寿屋(現・サントリー)社員だった作家の開高健も通った名店だ。店主の塩野保男さん(83)によると、閉店の理由は「アホ(常連客)の相手するの疲れたから」。54年間変わらぬ毒舌と飾らない人柄で、多くの客を魅了してきた。実際は体調を崩しがちになったことが閉店の理由というが、老舗の止まり木が消えることを惜しむ声は多い。 店は大阪駅前第1ビル地下2階にある。「KATHY」と書かれたドアの向こうでは、8席のL字型カウンターが午後5時には埋まる。 ほとんどの客のオーダーは、角瓶のハイボール。常連客に言わせると、最近人気の飲みやすいハイボールとは違って「どっちかっていうとソーダのウイスキー割やん」。濃いめに作るのがキャシー流だ。 創業時は別の場所でサントリーのトリスバーとして営業。大阪市大出身で同社宣伝部に採用され、PR誌『洋酒天国』の編集など
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