マンモスといえば、2005年の愛知県の「愛・地球博」でも展示された冷凍マンモス「ユカギルマンモス」や2013年横浜で展示された少女マンモス「YUKA」などが有名で、こうした冷凍マンモスは幾度か日本にきており、日本では最も人気のある古生物の一つだといってもいいだろう。 マンモスと聞いて想像する姿は、大きな曲がった牙(切歯)と尖がった頭、そして全身を覆う長い毛だが、これはケナガマンモスのことである。こうしたリアルな復元ができるのも、冷凍でケナガマンモスの軟体部がそのまま残存していることで、生きた時の姿を知ることができるからだ。 冷凍マンモスは、古生物としてはたいへんめずらしい貴重な標本である。筆者は今回の展示に先立って、ロシア、サハ共和国のロシア北東連邦大学等でこれらの冷凍標本を調査する機会を得たので、主だった古生物の標本について概要を紹介したい。 冷凍マンモスの魅力 今回の「マンモス展」では
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