東京都知事選がスタートした。小泉元首相が細川元首相とタッグを組んで、「即時原発ゼロ」を打ち出したが、選挙の序盤戦では、イマイチ盛り上がりに欠けているようだ。 細川氏が、街頭演説で「脱原発」ならぬ「脱成長」を言ってしまった。おそらく、一緒にいた小泉氏も内心のけぞっただろう。なにしろ、小泉氏は細川氏の出馬会見の時に、「原発なくても成長できる」と「原発なくては成長できない」の戦いと言い切ってしまったからだ。 ここで細川氏が成長なしでもいいと言ったら、原発はどうでもいいことになってしまう。だから、先週の本コラムで書いたように、小泉氏自身が都知事選に出ていればよかったのにと悔やまれる。 筆者は、税金を50億円も投入して行う選挙なので、原発の是非がまともな政策論争になってほしいと思っている。選挙は、政策論争のコンテストであり、出来不出来がすぐにわかる。 東電原発は7492億円。都の財政力で十分買える