ブルース・ベネット(Bruce Bennett)●ランド研究所の上級防衛アナリスト。ランド国際安全保障・防衛政策センターに所属。北東アジア軍事問題スペシャリスト。同地域の安全保障環境、韓国軍事力の将来必要条件、朝鮮半島軍事バランス、北朝鮮の生物化学兵器の韓国・日本への脅威、北朝鮮崩壊などについて調査研究をしている。米国防長官事務所、駐日・駐韓米軍、米太平洋中央司令部、日本の自衛隊や韓国軍、韓国国会などに勤務した経験がある。 ――集団的自衛権行使容認の閣議決定について歴史家や政治学者は大きな進展と見ている。軍事専門家のプリズムを通して見るとどうか。とくに朝鮮半島有事の場合、この政策変更はどのような重要性を持つか。 人によってそれぞれ違う視点があるだろうが、私の視点はこうだ。日本には朝鮮戦争時に国連施設として設置された7つの基地がある。それらは米軍が使用できる基地でもある。ただし、その7つの基