何かを成し遂げるためには先行投資が必要です。しかしながら「投資対効果がはっきりしない」と指摘するばかりで、社員教育や顧客に商品や事業を理解してもらう活動にお金をかけない企業があります。そういう企業に限って「結果を出せ」「頭を使え」が口癖の経営陣がいます。 投資対効果は重要な尺度ですが気にし過ぎると、会社を成長させたいという社員の意欲を減退させるマイナス効果を生み出すばかりです。次の会話文を読んでみましょう。 ●部下:「部長、来期こそ新しいお客様向けに販売促進のイベントを開催しましょう」 ○管理部長:「今年やりたいと言っていた件か。投資対効果を見直したのか。コストをかける以上、そのコストを回収しなければならない。経営の基本だ」 ●部下:「それはわかっています」 ○管理部長:「以前君が出した試算でいうと500万円かかる。500万円使って500万円を売り上げても話にならない。500万円以上の利益