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ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (8)

  • 「不適切にもほどがある!」を観ての感想 - 紙屋研究所

    ドラマ「不適切にもほどがある!」を娘が観ていて、家族で観るともなしに観ていた(最近このパターン多し。「光る君へ」もそうだ)。 www.youtube.com 昭和末期の体育教師・小川が令和にタイムスリップしてくるという設定のドラマで、初回を観た時、ぼくはバスでタバコを吸ってしまう小川にちょっと笑ってしまった。 しかし、前半はとかく「令和のポリコレの息苦しさ」という味付けで語られ、ドラマへの批判も少なくなかった。バックラッシュでは、という人もいた。 だが、最終回。令和の歴史的進歩に心身を浸らせ続けてきた小川が昭和に戻ってきたとき、小川が身体感覚として昭和の生き方に強い違和感を覚え、その昭和の抑圧性に反発し、厳しく批判する様は、観ていて爽快だった。 一種の快楽でさえあった。快哉を叫んだ、と言ってよい。 つまり、ぼくは小川よろしく、令和までの価値観に心身を浸らせ切っており、小川と同じような気持ち

    「不適切にもほどがある!」を観ての感想 - 紙屋研究所
  • ハラスメント被害者を「厄介者」扱いする組織 - 紙屋研究所

    しんぶん赤旗1月22日付 しんぶん赤旗1月22日付に「自衛隊セクハラ 深刻さ告発」「現役隊員の国賠訴訟」という記事が載った。 航空自衛隊那覇基地でベテラン隊員から受けたセクハラに対して組織が不利益防止措置などをとらなかったとして、昨年2月に国を相手に損害賠償請求を起こした(しんぶん赤旗1月22日付) という事件である。ハラスメント加害者であるベテラン隊員はA、訴えたCさんは現役自衛官だ。すでに、AがCさんに対して起こした反訴の地裁判決では、Aの訴えを棄却し、AのCさんに対して行った「セクハラの事実をおおむね認めました」(同前)。 この裁判を起こしたCさんは裁判の意義をこう語っている。 被害を告発した人に不利益を与え、被害を隠蔽する自衛隊の深刻な実態を社会に知らせたい(同前) (1)被害を告発した人を徹底的にバッシングする(2)被害を隠蔽する、という抑圧的な組織体質に注目した。 自衛隊だけで

    ハラスメント被害者を「厄介者」扱いする組織 - 紙屋研究所
  • ローズマリー・サリヴァン『スターリンの娘 「クレムリンの皇女」スヴェトラーナの生涯』 - 紙屋研究所

    スターリンの娘、スヴェトラーナ・スターリナあるいはスヴェトラーナ・アリルーエワの生涯を知ったとき、その激しさと寂しさに、複雑な思いがこみ上げてくる。 スターリンの娘(上):「クレムリンの皇女」スヴェトラーナの生涯 作者:ローズマリー・サリヴァン 白水社 Amazon 前半生は、ソ連体制下で母親をはじめ、親しい人々が自殺や迫害など次々と横死する。後半生は、ソ連の抑圧体制から逃れて亡命し、アメリカ移住するが、結婚離婚を繰り返し、著作によって手に入れた財産を失ってしまう。 後半生は必ずしも抑圧政治のもとでの不幸ではない。しかし、ソ連崩壊まではソ連当局やKGBの魔の手が絶えず彼女の行く手に現れ、そのことに怯える。 やがて、彼女は西側に幻滅し、ソ連に戻ってしまう。アメリカで生まれた娘・オルガとともに。しかし、そこでもまた彼女の望んだ幸福は得られない。彼女は再びソ連を出国し、アメリカの老人ホームで

    ローズマリー・サリヴァン『スターリンの娘 「クレムリンの皇女」スヴェトラーナの生涯』 - 紙屋研究所
  • 人生最悪の年 - 紙屋研究所

    今年は人生で最悪の年だった。仕事でも家庭でも。 もちろん、来年はそんなことがないようにしたいのだが、「『最悪だった』なんてのんきにブログに書けていた頃はよかったな〜」などという具合に「最悪」を更新することもないわけじゃない。 何をしていても前向きな気持ちが生まれないとか、いつも不安に苛まれているとか、そんな感情に支配されるようになるとは思ってもみなかった。もちろん、そうした精神状態というものがあるということをでは読んで知っていたが、やはりどこか他人事だったんだろう。 当に苦しいな、これは。 こんなに苦しいとは思っても見なかった。 イスラエルに何年も捕らえられたパレスチナ人や、共産党圧政下で苦しむ香港政治犯などが、牢獄に閉じ込められたりする孤立感や絶望感というのは、こういう「体を蝕むような精神的抑圧」(おそらくぼくが体験しているプレッシャーの数倍、数十倍)と一体で行われるんだと想像すると

    人生最悪の年 - 紙屋研究所
    yamamototarou46542
    yamamototarou46542 2023/12/31
    本当に最悪なら後は上がるだけかもわからん
  • 『最新版 図解 知識ゼロからの現代農業入門』 - 紙屋研究所

    の農業をどうしたらいいんだろうか。 福岡市でもちょうど高齢化した農家が世代交代の時期となり、田んぼがどんどん消えて宅地に変わっていっている。自分の近く、目の前でそうした現実を見せつけられる。素朴な素人感覚で申し訳ないが、そういう事態が進行していってこのまま日料は大丈夫なのかという思いに駆られるのだ。 福岡市内を流れる川と田んぼと宅地 知り合いの農学者が2050年にむけた日農業の政策提言を考えていて、それを見せられる機会があった。料が足りなくなるという危機意識をもとにいろんな方策が書いてあるのだが、水田は畑と違っていったん宅地にすると元に戻すのが難しいということや、ひこばえを使った収量の増加などは興味を惹かれた。 www.agrinews.co.jp 他方で、物価高騰である。日々ぼくらが買うべ物は、輸入にモロに影響を受ける構造なんだとなあという現実を嫌というほど示してくれた。

    『最新版 図解 知識ゼロからの現代農業入門』 - 紙屋研究所
    yamamototarou46542
    yamamototarou46542 2023/11/03
    国民を養えるだけの食糧確保は国家の責務で、農業政策の基本。特定の方向を志向することが一概に正しいとは言えない(未来を確実に予測できないから)にしても食糧確保は最低限のラインであるべきだ
  • 坂本貴志『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』 - 紙屋研究所

    貴志『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日社会を救う』(講談社新書)はなかなか刺激的なである。政治的に見れば日の高齢者政策の根的な問題点を指摘したくなることもあるが、そうした「大きな視点」をひとまず脇において、読んでみる。 ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日社会を救う (講談社現代新書) 作者:坂貴志 講談社 Amazon サブタイトルで大体言いたいことの質を言っているとは思うが、坂によれば、政府統計では、リタイア年齢である65歳から69歳までの世帯(2人以上)定年後の月収は年金を中心に25万円。他方で支出額は32.1万円。7〜8万円の収支差がある。 逆に言えば、月10万円稼げる仕事があれば、貯金の有無にかかわらず、「余裕のある」生活ができるということになる。 十分な年金を保障せず、年老いても働かせる社会が「地獄絵図」という批判は承知しているし、ぼくもそう思うところは

    坂本貴志『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』 - 紙屋研究所
  • 公立高校でこんなにお金がかかるのはおかしくないか - 紙屋研究所

    娘が入学する高校の説明会に行った。 お金を用意しろと言われて「けっこうかかるもんだな」と当惑した。 もちろん、それらは事前情報をしっかり読みこんでいれば、身構えることができたものだろうけど。 まず3月末までに8万9000円振り込めと言われた。 入学料などである。「入学料は県の条例にもとづき、納入することが定められております」などといきなり書かれているので、「振り込まないと入学取り消しか!」とビビってしまう。 確かに入学料は納入が義務なのだろうが、実はそれは5550円に過ぎない。他の費用が凄まじいのだ。PTA入会金1000円、同窓会終身会費1万7400円、学校教育活動費5万890円なのであった。最大のものは「学校教育活動費」である。 「学校教育活動費」とは一体何か。 字面からして、すごいではないか。学校の・教育活動の・費用なのである。 「そんなもの不要ですよ」とは絶対に言えない雰囲気。 ただ

    公立高校でこんなにお金がかかるのはおかしくないか - 紙屋研究所
  • 松竹伸幸『シン・日本共産党宣言』 - 紙屋研究所

    共産党は党首公選をやってはどうかということが話題になっている。 www3.nhk.or.jp news.yahoo.co.jp www.sankei.com www.yomiuri.co.jp その台風の目になっているのが松竹伸幸『シン・日共産党宣言』(文春新書)である。「ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由」というサブタイトルの通り、党首公選を求めて党の防衛政策などの発展を訴えている。 実は松竹の書には、表現の自由での政策の対立をめぐり、ぼくの名前も出てきてびっくりする。 シン・日共産党宣言 ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由 (文春新書 1396) 作者:松竹 伸幸 文藝春秋 Amazon 党首公選をしたらいいではないか。これが書についてのぼくの結論である。 党首公選をやったほうがいい派に変わった理由 数年くらい前までは「やらないほうがいい」派であったが、「やったほう

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