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ブックマーク / www.ringolab.com (21)

  • 2100年、人口3分の1の日本 - 情報考学 Passion For The Future

    ・2100年、人口3分の1の日 歴史人口学者が書いた刺激的な。長期的視野で人口オーナスの行方を鮮明にする。 "人口ゼロ成長"をめざせ 15年ぶり 白書で6項目の提言 子供は2人が限度 1974年(昭和49年)4月16日の毎日新聞記事の紙面複写が引用されている。戦後2度目の「人口白書」では、当時1億1千万人の人口増加傾向を、いかに早期に止めるかが国家の課題であった。「静止人口」を目指して政府主導の「少子化」がすすめられた。現在の「少子化対策」の逆で出生率を下げる施策がうたれた。そしてついに2005年には人口の減少が確認された。今日の日の人口減少は37年前の"夢の実現"にあたる。 そもそも縄文以来の歴史を振り返ると日列島の人口は4回減少したことがあったそうだ。過去の減少も、気候変動や戦争、災害ではなく、「文明の成熟化」が主な原因だったというのは興味深い。ただし今回はエネルギー資源や原材

  • クオリア・テクニカの世界 - 情報考学 Passion For The Future

    ・クオリア・テクニカの世界 茂木健一郎のエッセイ集。表紙は河口洋一郎のCG。 『Nature Interface』誌連載をまとめたもの。タイトルのクオリア・テクニカとは、 「街頭テレビ、コンピュータゲーム、ケイタイ電話。新しいテクノロジーが登場する度に、人々を熱狂させたものは、便利さや速さやパワーではなく、それまでにないクオリアとの出会いだったのではないか。 環境や身体といった、伝統的な自然の中から生まれてくる質感が「クオリア・ナチュラレ」(自然のクオリア)だとすれば、テクノロジーの生み出す新しい質感は、「クオリア・テクニカ」(技術のクオリア)である。」 というもの、つまり、つくりものの質感のことである。都会に住んでいると、人は360度、人工物に囲まれている。さらにパソコンで仕事をする人、ゲームが好きな人、ケータイ中毒の人は長時間を、画面の中、仮想世界の中で過ごしている。人生の大半はクオリ

  • 100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図 - 情報考学 Passion For The Future

    ・100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図 グローバルで物事を考えたいなら読む価値あり。ジャック・アタリあたり(洒落じゃないよ)が好きな人は必読。 #個人的には久々にむさぼるように読んだ。 各国政府、軍機関、多国籍企業、ヘッジファンドなどを顧客に抱え、「影のCIA」と呼ばれるインテリジェンス企業ストラトフォーのCEOジョージ・フリードマンが書いた長期未来予測。文字通りの100年の計である。著者に言わせれば2008年の金融危機などありふれた景気循環の山にすぎない。 主な予測は以下の通り。 ・21世紀はアメリカの時代になる。 ・日、トルコ、ポーランドが新たな覇権国として台頭する ・意外にも中国が世界的国家になることはない ・海洋、そして宇宙を制する者が覇者となる ・2050年頃に勃発する世界戦争は宇宙戦争である ・21世紀後半のアメリカの脅威は隣国メキシコである 10

  • アンダーカレント - 情報考学 Passion For The Future

    ・アンダーカレント 文学的で、静かに感動を呼ぶ、上質な漫画。よいです。 静かな日常の下に隠れた暗くて激しい底流というものがテーマ。 銭湯を経営する関口かなえは、何の兆しもなく失踪した夫のことを、できるだけ考えないようにしながら、日々の仕事に追われていた。人手不足の銭湯に組合の紹介でやってきた寡黙な男 掘さんが、店に住み込みで働き始める。おかげで一息つけるようになったかなえは、抑えていた自分の感情と正面から向き合うようになる。 なぜ夫は出て行ったのか?。他に好きな人がいたのか、何かやりたいことがあったのか、自分を嫌いになったのか、銭湯の仕事が嫌いだったのか。考えてもよくわからない。彼のことをまったくわかっていなかったのではないかと思うのがつらい。そんな葛藤のかなえのもとに探偵を使って調べてみないかという誘いがやってくる。そして失踪の真相が少しずつ明らかになっていくのだが。 淡々とした日常が物

  • スキエンティア - 情報考学 Passion For The Future

    ・スキエンティア 感動した。連作短編集だが全作が傑作ではずさない。 スキエンティアはラテン語で「知識」という意味。クローン、ロボット、惚れ薬など、未来の禁断の科学技術が、人々の生活にどんな影響を与えていくかを描いたサイエンスフィクション。基SFなんだけれども、とてもヒューマンドラマしている。 「ボディレンタル」 「媚薬」 「クローン」 「抗機」 「ロボット」 「ドラッグ」 「覚醒機」 クローンにしても人工知能介護ロボットにしても、ここで取り上げられる技術は、人間心理の微妙な領域に入り込んでくるものばかり。生と死、性、家族、恋愛などを変革するイノベーションが登場したとき、私たちはそれをどう受け入れて行くか、あるいは拒絶するかのシミュレーション。 一話目。四肢が動かなくなった大富豪の老女が、人生をもういちどやり直すために、若い女の身体を借りる「ボディレンタル」。映画アバター』みたいな設

  • アートを書く!クリティカル文章術 - 情報考学 Passion For The Future

    ・アートを書く!クリティカル文章術 プロが教えるアート批評の書き方。美術、音楽、絵画、映画をどう言葉で表現するか。 「そもそもすぐれた芸術作品は、質的にその芸術固有の媒体(音楽なら音、絵画なら色彩)によってしか表現できないことを表現しています。それを言葉で写し取ることは根的に不可能なのです。この意味で批評の言葉は質的な無力をうちに抱え込んでいます。ボードレールは、批評の言葉が理性的な言葉であることはできず、批評自体がひとつの芸術作品となるほかはないというようなことを書いています。」 メディウム・スペシフィックな性質を乗り越えて、言葉にできない感動を敢えて言葉で伝えようとするのがアートの評論行為だ。そこでは普通は悪文とされるものがアートの批評としては名文とされたりする。映画評論家としてのジャン=リュック・ゴダールの華麗なレトリックの例が紹介されていた。これ。 「イングマール・ベルイマン

  • 13日間で「名文」を書けるようになる方法 - 情報考学 Passion For The Future

    ・13日間で「名文」を書けるようになる方法 高橋源一郎の明治大学大学院における「言語表現法」講義の書籍化。全13回の授業が学生とのやりとりを含めて収録されている。とてつもない名講義。言葉で語らず、インタラクションで考えさせるという高度な教授法を、毎回繰り出す。 初日、スーザン・ソンタグの「若い読者へのアドバイス」という名文が配られる。死期が近いことを悟った思想家が若者に向けて「心の傾注」という言葉をキーワードに真摯な忠告を短い手紙のように書きつづったものだが、「読み終わったら、その紙から目を上げ、窓の外を眺めてみてください。なんて美しい風景でしょう。このキャンパスのいいところは、こういうものが見られることです。すぐ横に、そんなに美しいものがあるのに、活字ばかり追いかけてはいけません。読んだものは忘れて、見ることに、傾注してください。」と先生。 オバマ大統領の演説、斉藤茂吉のラブレター、しょ

  • 言語表現法講義 - 情報考学 Passion For The Future

    ・言語表現法講義 名著。文章を磨きたいと考えている人は必読。 著者は、物事に深く感動して書くと力強い文章が書けるとか、物事を完全に理解すればいいものが書けるという常識を否定する。 「どんなに感動が深くても、どんなに苦悩が深くても、それは、それとして、文章がいいことの保証にはならないんです。すごく苦しんだ人がすごく凡庸にすごい苦しみを書く、なんて、文章の世界ではザラです。むしろ、すごく苦しむとそれに囚われちゃいますから、余り、苦しまない人のほうがいいかな、というくらいのことさえ言われているんです。」 感動の重力から自由になれ、いったんその感動は伝達不能と思ってあきらめろ。するとヨソから書く契機がやってくる。それは実は「書けない」という抵抗や、間違いのような、一種の妨害者のようなものだと著者はいう。書けないで苦しむと、自分自身のなかではなくて、外から思いもつかぬ方向からゴミが降ってくる。それに

  • アブダクション―仮説と発見の論理 - 情報考学 Passion For The Future

    ・アブダクション―仮説と発見の論理 これは絶賛すべき素晴らしいである。人間の創造的能力、ひらめきの正体をずばり言い当てている。当におすすめ。記号学で知られる偉大な論理学者・科学哲学者チャールズ・パース(1839~1914)の思想を一般向けにわかりやすく説明している。 アインシュタインは「経験をいくら集めても理論は生まれない」と言った。観察によってデータをいくらたくさん集めても、既存の理論の検証が進むだけである。帰納法からは斬新な新理論、イノベーションは生まれない。論証を行うのみである演繹法からも無論、新しい理論は出てこない。 パースは人間の推論には演繹と推論とアブダクションの3つの形式があるのだと指摘した。 アブダクションとは、 驚くべき事実Cが観察される しかしもしHが真であれば、Cは当然の事柄であろう、 よって、Hが真であると考えるべき理由がある。 という推論形式である。 説明すべ

  • プロジェクトファシリテーション - 情報考学 Passion For The Future

    プロジェクトファシリテーション 創業125年の老舗大企業 古河電工。人事総務部門の担当者とコンサルティング会社のコンサルタントが二人で書いた業務革新の一大プロジェクトの回顧ノンフィクション。構成のアイデアが素晴らしい。同じ場面を担当者の視点と、コンサルタントの視点が交互に描いている。それぞれの言動がそのとき相手の立場からはどのように見えていたか、そして何を考えていたかが明らかになる。 コンサル会社側は得意のファシリテーションで円滑に進めるべく準備万端で挑んだ会議でも、クライアント側では「なんで、ひとつの会議に三人もコンサルタントがいるんだ?これじゃあお金かかるよなぁ」などと思っていたりもするわけだ。現場目線の素直な心理描写から、ビジネスの発注側、受注側の両者の心の動きが再現されている。 古河電工は09年3月時点で従業員数3万7427人の大企業。多数の工場と子会社を抱える。多くは独自に発達

  • アイデア・スイッチ 次々と発想を生み出す装置 - 情報考学 Passion For The Future

    ・アイデア・スイッチ 次々と発想を生み出す装置 楽しい発想ツールのカタログだ。ファシリテーターに特におすすめ。 「創造手法の専門家たちは、これまでに、さまざまな「アイデア創出方法」を見いだしています。つまり「発想装置」を起動するための「スイッチ」が、実は存在しているのです。おもしろいことに、このスイッチには複数の種類があります。「即効系」のものは短時間で次々と発想させてくれますし、「深考系」のものはステップを踏んで確実に創造的なアイデアを発想させてくれます。」 前半で即効系、後半で深考系のツールが紹介される。 ・10分間で3つ以上のアイデアを引き出す「Scamper」 ・技術的な視点からアイデアを引き出す「USITオペレータ」 ・多様な観点でアイデアを引き出す「6観点リスト」 ・多様なひねり方でアイデアを引き出す「12変化リスト」 ・「それ、どうやって実現するか」を発想する「智慧カード」

  • 美を脳から考える―芸術への生物学的探検 - 情報考学 Passion For The Future

    ・美を脳から考える―芸術への生物学的探検 科学書としては古い(邦訳版で2000年の出版)なのだが、素晴らしい内容で感動した。こういうをずっと探していた。 世界の脳科学者、文化人類学者、認知科学者らが各分野の知見をもちより、脳と美しさの関係性をひもとく。「美の生物学的基礎」「韻律詩、脳、そして時間」「音楽におけるテンポ比率 ~普遍的なものだろうか~」「ダンス、うつろいゆく芸術形式 -行動としての美」「視覚的な美と生理的制約」「美の情報処理」「大脳皮質の非対称性と美的経験」「美しさは見る者の視野の各半分で異なっているかもしれない。」の8の小論文から構成される。各論文は非連続で分析の枠組みも異なるが、そこに見出されるメタレベルの共通性に驚く。 このの全体を通しての共通性としては、脳を活性化させる「スーパーサイン」のような構造が見いだせるということだろう。 「私たちの知覚は秩序を求め、それ

  • 中空構造日本の深層 - 情報考学 Passion For The Future

    ・中空構造日の深層 元文化庁長官の心理学者 河合隼雄の論考。もはや古典。日の神話、昔話の分析を通して日人の深層構造を理論化した。 1 アメノミナカヌシとタカミムスヒとカミムスヒの、アメノミナカヌシ 2 アマテラスとツクヨミとスサノオの、ツクヨミ 3 ホデリとホスセリとホオリの、ホスセリ 古事記にはそれぞれ3柱がセットで生まれてきたのに、その後の神話にほとんど登場しない影の薄い神がいる。たとえばアメノミナカヌシは漢字で書くと天之御中主であり、まさに世界の中心に位置する重要な神のはずなのに、その他の二柱と違って、古事記冒頭の記述以降はちっとも出てこない。アマテラス(太陽神)、ツクヨミ(月神)、スサノオ(海神)の組では、多くの文化で太陽神と月神はセットで活躍するのに、日神話ではツクヨミの登場場面はほとんどない。ホデリは海幸、ホオリは山幸で有名な兄弟の争いの物語があるのに、一緒に生まれたホ

  • 人はいかに学ぶか―日常的認知の世界 - 情報考学 Passion For The Future

    ・人はいかに学ぶか―日常的認知の世界 おもしろいです。これは。 私たちは学校教育で教師から知識を学ぶ。一方で習わないこともたくさんある。日常を生きる上で必要な基能力を私たちは「教え手なし」で獲得できる。学校に行かなくても生きていく基能力は自然に備わる。発達心理学と認知科学を専門とする著者は、人間はこれまで一般に考えられてきたよりもずっと有能な学び手なのだという。 現実的必要から学ぶとき人は教師から学ぶのとは異なる強力な学習をする。このはそうした日常的認知の能力を解明しようとしている。 たとえば英語学習である。日英会話学校に通ってもなかなか身につかないものだ。しかしアメリカ社会に単身で放り出されて会話能力が生存に必須の状態になれば、多くの人は自然に短期間で英語を習得してしまうだろう。メキシコの路上で商売をするストリートチルドレンたちは学校に通ったことがないのにおつりや利益率の計算が

  • 脳は美をいかに感じるか―ピカソやモネが見た世界 - 情報考学 Passion For The Future

    ・脳は美をいかに感じるか―ピカソやモネが見た世界 「今からおよそ500年前に、レオナルド・ダ・ヴィンチは「すべての色の組み合わせで最も心地よく感じられるのは、相対立する色から成り立っている場合である」と述べた。このとき彼は、意識することなく生理学的事実を述べていたことになる。しかしながら、それが事実であることは、今から40年ほど前に、反対色特性が発見され、そこで初めて生理学的に証明されたのである。赤で興奮する視覚系の細胞は緑で抑制され、黄色で興奮する細胞は青で抑制され、白で興奮する細胞は黒で抑制されること(その逆もすべて正しいこと)が生理学的に確かめられたのである。」 美術の目的は脳機能の延長にあるという科学的美術論。ピカソ、フェルメール、ミケランジェロ、モネ、モンドリアンなど古今東西の美術作品を、脳はなぜ美しいと感じるのか、脳科学の研究成果と結びつけて解説していく。美とは何かという哲学的

  • Passion For The Future: ユーザーイリュージョン―意識という幻想

    ユーザーイリュージョン―意識という幻想 スポンサード リンク ・ユーザーイリュージョン―意識という幻想 ■情報とは生成するまでに捨てた情報量と生成の難しさである デンマークの科学ジャーナリストが著した、意識をめぐる情報科学の歴史的名著といっていいのではないだろうか。個人的には、ここ数年で最も面白かった。★★★★★。 前半は情報科学の歴史が総括される。情報とは何かというテーマについて、近代~現代の科学者、思想化家たちがどのように定義してきたかの変遷を概観する。 20世紀前半の情報の定義で有名なのは、クロード・シャノンによる情報エントロピー理論である。”情報量”という概念を導入し、通信ケーブルを流れるビット数でその量を計測できるとした。情報量が多ければ多いほど、情報の不確実性が低くなり、間違いなく情報を伝達することができる、という考え方だ。 シャノンは情報通信企業の技術者でもあった。広帯域

  • 21世紀の歴史――未来の人類から見た世界 - 情報考学 Passion For The Future

    ・21世紀の歴史――未来の人類から見た世界 38歳にしてミッテラン政権の大統領特別補佐官になり、ヨーロッパ復興開発銀行初代総裁にもなったフランスの知識人ジャック・アタリ。「ヨーロッパ最高の知性」による21世紀の政治、経済を予測した未来の歴史書。書はヨーロッパで大ベストセラーとなり、感銘を受けたサルコジ大統領は諮問機関「アタリ政策委員会」を設置した、そうである。 「いかなる時代であろうとも、人類は他のすべての価値観を差し置いて、個人の自由に最大限の価値を見出してきた」とする。自由主義は市場経済を選んだ。歴史上、市場の秩序は9つの都市における9つの形式(ブルージュ、ヴェネチア、ジェノヴァ、ロンドン、ボストン、ニューヨーク、ロスアンジェルス)をたどってきたと総括する。そして、その行き着く先は徹底した個人主義であり、金が全ての市場観である。 アタリによると21世紀には大きな波が3つやってくる。

  • 文才がなくても書ける小説講座 - 情報考学 Passion For The Future

    ・文才がなくても書ける小説講座 文才がなくても書ける小説講座 身も蓋もないタイトルに思わず噴き出した。 文才がないのに小説を書く意味があるのか? 面白くない小説など存在価値がないではないか。 書けない人が書く必要がないジャンルなのではないか? でも、よく考えてみると、ありである。 少なくとも書いてみたい人間にとってはオオアリクイである。 才能があるかないかは書いてみなければわからないからである。 (ダジャレも言わなきゃ受けるかどうかわからないからである。) 文学的に読む価値がある作品か否かはともかく、まず一遍の作品を完成させることを重視した講座である。著者が高校教師なだけあって、論理的で明解に指導してくれる。説明の流れに説得力がある。 まず最初に何か書く。すると「こう書いた以上は、次にこう書かないとまずいよな」という不足を埋める必要が生じる。ひらめきではなく論理で埋めていけ、というのが著者

  • 大人の時間はなぜ短いのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・大人の時間はなぜ短いのか もうすぐ今年も11月だ。子供の頃はあんなに1年が長かったのに今はあっという間だ。 大人になると子供の頃に比べて時が経つのが早くなる。これは万国共通の実感のようだ。実験室でも検証されている。数十秒から数時間という経過時間を被験者に評価させると、加齢に従い短い時間を報告するという事実があるという。なぜ年を取ると時が経つのが速いのか、なぜ楽しい時間は退屈な時間よりも短く感じるのか。実験心理学を専門とする著者はこの時間の知覚の謎に迫った。 時間評価に影響を及ぼす主な要因としては次の4つが挙げられていた。 ・身体の代謝 代謝が高まると時間をゆっくりに感じる。1日の内でも代謝の関係で午前がゆっくりで午後が速く感じられるものだそうだ。代謝は加齢に伴い低下する。年を取るほど時間経過を速く感じる一因。 ・心的活性度 緊張や興奮によって時間経過は速く感じられる。実験ではクモ恐怖症の

  • 文章は接続詞で決まる - 情報考学 Passion For The Future

    ・文章は接続詞で決まる 「「てか」を好んで使う人は、すぐに新しい話題に移りたがる飽きっぽい人かもしれませんし、「ようするに」が口癖の人は、結論を急ぎたがるせっかちな人なのかもしれません。「でも」をよく使う人は、他人の言うことを素直に受けいれるのが苦手な頑固な人である可能性があります。「だから」を使いたがる人は、自分の主張を人に押しつけたがる押しの強い人かもしれませんし、「だって」を好む人は、言い訳が癖になっている、自己防衛能が強い人かもしれません。」 接続詞の使い方を見ると隠れた性格がわかるという話。特に講義のような独話では接続詞は書き言葉の2,3倍も多く使われるそうだ。シーン別によく使われる接続詞ベスト5の比較が面白かった。文章のらしさは接続詞が決めている部分も多そうだ。 新聞:しかし、また、だが、一方、さらに 小説:しかし、そして、それで、だが、でも 講義:で、それから、そして、つま