加計学園問題をめぐり、かみ合わず、対立する主張 森友学園問題は、小学校開設のための国有地が不当に安く払い下げられたことが、安倍晋三首相の夫人安倍昭恵氏が名誉校長を務める学校法人森友学園への「不当な優遇」ではないかが問題とされたが、加計学園問題も、森友学園問題と同様に、「安倍一強」と言われる安倍内閣への政治権力の集中の中で、安倍首相と親密な関係にある特定の学校法人が国から不当な優遇を受けたのではないかが問題とされたものだった。 その問題をめぐる構図を大きく変えたのが、前川喜平前文科省事務次官が、記者会見を開き、文科省内に「総理のご意向」文書が存在したことを認め、「行政が捻じ曲げられた」と明言したことであり、それ以降、最近まで文科省事務次官という中央省庁の事務方のトップの地位にあった人間の発言や、その省内で作成された文書によって、「不当な優遇」を疑う具体的な根拠が示され、それが、国会の内外で安