テレビ、映画化作品が話題になることが多かった2006年のコミック界。マンガ担当記者2人がこの1年の収穫を振り返るとともに、評論家ら3氏に注目の3作を挙げてもらった。(石田汗太、佐藤憲一) 先輩 やはりテレビは強い。昨年が人気のピークだと思っていた二ノ宮知子『のだめカンタービレ』(講談社)がドラマ化で1900万部に達し、社会現象に。羽海野チカ『ハチミツとクローバー』(集英社)や大場つぐみ、小畑健『DEATH NOTE』(同)も映画化でさらに売れた。 後輩 でも、コミック誌の発行部数は前年比約5%減、単行本の販売額は約3%減になりそう。映像化頼みで、市場を引っ張る新作が出せていない。 先輩 少子化の中、春から夏にかけ「月刊少年ファング」(リイド社)など少年誌創刊が相次いだのも、メディアミックス向きの作品を育てたいんだろう。 後輩 大人向けの創刊誌だと、「Beth」(講談社)は恋愛色を薄めて“お