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ブックマーク / web.sfc.keio.ac.jp/~iba (4)

  • 井庭崇のConcept Walk | 「英語で読む」の巻

    英語漬け生活のまず最初のテーマとして、「英語で読む」ということについて考えたい。 今回は、前回紹介した村上憲郎さんの『村上式シンプル英語勉強法』と、竹中平蔵先生の『竹中式マトリクス勉強法』を参照することにしたい。ほぼ同時に出版されたこの二つのでは、英語の学び方について、実は同じようなことを言っているのが興味深い。 『村上式シンプル英語勉強法』で、村上さんは、英語での読解について、次のように語っている。 「『英語は読めるけど、話せない』という人がいます。彼らは当に英語が読めているのでしょうか? 残念ながら、答えはNOです。日人のほとんどは英語を読めていません。」(村上 2008, p.27) 実は、これとまったく同じことを、竹中先生も、『竹中式マトリクス勉強法』で指摘している。 「日人が誤解しているのが、『日人は英語の読み書きはできるけど、喋るのだけが苦手』という通説です。私から言

  • 井庭崇のConcept Walk | 量子力学における「コト」的世界観と、オートポイエーシス

    今日のゼミでは、『SFC YEAR BOOK』の撮影があった。「YEAR BOOK」というのは、卒業アルバムのようなものであるが、全学年を対象としているので、SFCでは「YEAR BOOK」と呼んでいる。これまで、研究会撮影のときは、教室内で撮影することが多く、そうでなくても教室のすぐ外で撮影していた。だが、今回はキャンパスにある大きな池「鴨池」をバックに撮ろうということになり、堂前のスペースへと移動しての撮影となった。今日は休んでいる人が多かったのが残念だが、なかなかいい写真だ。 さて、今日の輪読は、『世界が変わる現代物理学』(竹内 薫)と、『動きが生命をつくる:生命と意識への構成論的アプローチ』(池上 高志)の2冊。どちらもそれぞれ刺激的なだ。これまで研究会で読んできた社会論やメディア論とは全く異なる分野のであるが、『リキッド・モダニティ:液状化する社会』などとも深いレベルでつな

  • 井庭崇のConcept Walk | シンプルに生きる (『シンプリシティの法則』, ジョン・マエダ)

    『シンプリシティの法則』(ジョン・マエダ, 東洋経済新報社, 2008)を読んだ。 情報が溢れ、複雑化する現代においては「シンプリシティ」(単純さ)が重要であるということ、そしてそれをどうすれば実現できるのか、ということがこののテーマである。John Maedaといえば、『Design by Numbers』などで有名なMITメディアラボの教授だ。著者紹介の情報によると、今年2008年6月には、米国有数の芸術大学であるRhode Island School of Design (RISD)の学長に就任するようだ。 ちょうど10年前、科学や芸術において「複雑性」=「コンプレクシティ」が注目され、単純な法則から複雑な世界がどのように生まれるのかが話題となった。そして10年たった今、複雑な状況においてシンプリシティをどのように獲得するかが話題となっているというのは、興味深い。Webといえば、h

  • 井庭崇のConcept Walk | 説明がうまくなるコツ (『シンプリシティの法則』, ジョン・マエダ)

    『シンプリシティの法則』(ジョン・マエダ, 東洋経済新報社, 2008)を読んで考えたことの続編だ。 僕が今回、こののなかで特にビビっと来たのは、以下の部分。「繰り返し」によってシンプリシティを獲得するという話だ。 「数年前、私はスイスのタイポグラフィックデザインの大家、ヴォルフガング・ヴァインガルトをメイン州に訪ねた。当時彼が受け持っていた正規の夏期講座で講義をするためである。驚かされたのは、ヴァインガルトが毎年まったく同じ入門講義をすることだった。私の考えでは、同じことを繰り返し言うのは、価値のないことだった。そのため正直言うと、この大家に対する私の評価は下がりはじめていた。ところが、確か3度目の訪問の際に、こう気づいた。ヴァインガルトはまったく同じことを言っているにもかかわらず、言うたびにシンプルになっていると。基の基に焦点を合わせることによって、彼は自分が知っている何もかもを

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