2016年8月、民進党(日本)の代表選を控えた蓮舫氏が日本と台湾(中華民国)の「二重国籍」状態にあるとの疑惑が浮上し、日本のネット空間をにぎわせた。その後、9月に入って、蓮舫氏は「台湾籍が残っていた」ことを明らかにし、「台湾籍」の離脱手続きを進めた上で、日本国籍の選択宣言をしたと表明した。しかし、ネット上では蓮舫氏に対する批判が止むことはなかった。今年7月に入り、蓮舫氏は日本国籍の選択を宣言したことを証明するため、自身の戸籍謄本を公開した。だが、かえって「外国籍の親を持つ人々にとってあしき前例になる」といった声も上がることとなった。 そもそも、日本と台湾の「二重国籍」はどうして生じてしまうのだろうか。蓮舫氏の「二重国籍」問題からは、台湾人がかつて「日本人」であったことや、1972年の日台断交で在日の中華民国国籍保持者が自身の去就に迷ったことなどの歴史的経緯が透けて見えてくる。それにもかかわ
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