ブックマーク / interdisciplinary.hateblo.jp (24)

  • 福島での甲状腺がん検診議論の整理 - Interdisciplinary

    福島における甲状腺がん検診の話。 被ばくによる流行vs過剰診断という図式は成り立たない 流行とは、ある地域において対象の疾病の罹患率が、通常より大きくなる事。過剰診断とは、症状発現しない疾病を発見する事。これらはそもそも文脈の異なる議論で用いられる概念だから、二項対立のように扱うものでは無い。 流行が起こっても過剰診断は否定されない 流行とは、平時よりも高い確率で疾病が発生する事しか指さないので、それが起こるのは、症状発現しない疾病が発生しないのを全く意味しない。当然、 過剰診断されるような疾病が流行する 症状発現するような疾病が流行する この両方があり得る。もちろんこれは、論理的に否定出来ないという意味であって、その蓋然性は知見によって評価・支持される必要がある。 転移や浸潤がある事は、過剰診断を否定しない 無症状時に発見したのであれば、その後の処置にて確認された転移・浸潤のある事は、過

    福島での甲状腺がん検診議論の整理 - Interdisciplinary
  • 書評『世論調査の真実』 - Interdisciplinary

    世論調査の真実 (日経プレミアシリーズ) 作者:鈴木 督久日経済新聞出版Amazon 社会調査のエキスパートである鈴木督久氏が力を入れて執筆したという話でしたので(鈴木氏のtwitter:鈴木督久 (@pollstok) | Twitter)、読んでみました。 端的に評すると、 とてもためになるである 世論調査の仕組みや理論的部分については、必ずしも解りやすいとは思えない このように感ぜられました。 まず、鈴木氏は実際に世論調査に携わっているかたですから、調査の手順や方法に関する具体的な所の記述が、とても参考になります。また、電話調査の一種であるRDDに関する説明をしたり、質問文の言葉の選びかた(社会調査におけるワーディング)を、マスコミは調査を用いて世論を誘導しているのでは という疑問を検討する文脈で説明していたりして、それらも興味深く読めます。RDDに対しては、時に的外れな批判や

    書評『世論調査の真実』 - Interdisciplinary
  • “「反反ワクチン派」の「医療クラスタ」” は “「心因性」という言葉を気のせい、詐病、大げさなどの意味で使って「全体の公衆衛生のために犠牲になってくれている少数の人」を侮辱” したのか? - Interdisciplinary

    はてなブックマーク経由で見かけました。 「反反ワクチン派」の「医療クラスタ」が「心因性」という言葉を気のせい、詐病、大げさなどの意味で使って「全体の公衆衛生のために犠牲になってくれている少数の人」を侮辱したのは忘れないラジよ。— PsycheRadio (@marxindo) 2021年2月6日 「反反ワクチン派」の「医療クラスタ」が「心因性」という言葉を気のせい、詐病、大げさなどの意味で使って「全体の公衆衛生のために犠牲になってくれている少数の人」を侮辱したのは忘れないラジよ。 ↑このかたの意見は、分解して検討すると、 反反ワクチン派の 医療クラスタが 心因性の語を 気のせい、詐病、大げさなどの意味で使い 「全体の公衆衛生のために犠牲になってくれている少数の人」を侮辱した このようです。上の2つは、何らかの性質によって括られた集団を指し、3番目と4番目は、用語を不適切な意味で用いたと批判

    “「反反ワクチン派」の「医療クラスタ」” は “「心因性」という言葉を気のせい、詐病、大げさなどの意味で使って「全体の公衆衛生のために犠牲になってくれている少数の人」を侮辱” したのか? - Interdisciplinary
  • 《偽陽性》などの言葉について - Interdisciplinary

    www.sponichi.co.jp 体操の内村航平選手が先日、新型コロナウイルス感染症に対する検査を受けて陽性になりましたが、昨日、結局は偽陽性であった旨の発表がなされました。 この報道を受け、偽陽性なる語が、いくらか話題になっています。その中で、偽陽性の意味合いがきちんと理解されていない場合もあるように見受けられますので、簡単に説明をします。 ❓偽陽性って聞いた事無い。最近作られた言葉なのでは 違います。偽陽性(false positive)は、古くから、検査に関する議論の文脈で用いられてきたものです。 たとえば、古い文献を探すと、1928年に既に用例が見られます↓ www.jstage.jst.go.jp 斯る強き偽陽性反應を呈した血清 ただ、同じ語でも微妙に意味合いが変化していく事もあるので、なるべくはっきりと現代的な意味で用いられているもので探してみます。それでも、1950年代の

    《偽陽性》などの言葉について - Interdisciplinary
  • 忽那賢志氏による血液型性格判断否定の説明について - Interdisciplinary

    2020年10月18日:改題しました。説明はコメント欄に書いてあります。 news.yahoo.co.jp ↑感染症専門医の忽那賢志による、血液型によって新型コロナウイルス感染症の罹りやすさや重症化のしやすさの程度に違いはあるか、という問いを検討した記事です。内容は、これまでの研究によって得られた知見が紹介されていて、興味深いものです。 ところが、題では無い部分において、科学の議論上で看過出来ない記述が見られます。それは、いわゆる血液型性格判断に関するものです。導入で、話の枕的に書かれています。引用しましょう。 日では血液型と性格との関連がよく言われます。 私はB型ですが、そのことを伝えると「ああーやっぱりねー」とよく言われます。「いや、何がやっぱりなんだよッ!」って思いますけどね。だって血液型によって性格が違うわけないじゃないですか。 テレビとかでも「血液型占い」とかあって、私なんか

    忽那賢志氏による血液型性格判断否定の説明について - Interdisciplinary
  • 《過剰診断(余剰発見)》と《偽陽性(誤陽性)》は違います - Interdisciplinary

    新型コロナウイルスによる感染症の議論に絡んで、検査に関する専門用語が話題に上っています。感度や特異度などですね。疾病の検査を受けるのは、私たち非医療者にとっても身近の事ですので、それにまつわる専門用語を理解するのは、とても大切だと思います。 さて、その流れにおいて、twitter上で、次のつぶやきが注目を集めていました(リツイート数と、いいね数で判断)。 ミナミのキャバ嬢からもらった、わかりやすい図をおいておきますね。 pic.twitter.com/ltqgwosLZc— ちんにい (@chinniisan) 2020年2月25日 これは、検査に関連する用語について、図によって説明されたものです。込み入った概念を、図を用いて解りやすく説明しようとするのは、大変良いと思います。ただ、惜しい事に、この図には、間違いがあります。記事では、それを説明します。 さて、ある集団(人口)に対し、何ら

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  • 《科学的根拠はありません》 - Interdisciplinary

    日の朝日新聞の広告。このような治療法ががんに有効という科学的根拠はありません。 pic.twitter.com/Cxyk2xOd1Y— 勝俣範之 (@Katsumata_Nori) November 12, 2019 以前に何度か書いた事があるのですが、改めて。 科学的根拠はありませんという表現。これはおそらく、 科学について、ある程度の知識を持っている 科学に対し、ある程度の信用を置いている 上のいずれかの人以外には、あまり響かない言い回しなのではないかと思います。 科学とは、観察や実験・調査によって得られたデータに基づき現象の構造や因果関係を探る営みであり、また、その営みによって構築された知識の体系です。制度的には、専門家同士による査読の仕組みがあり、複数の研究で同様の結果が得られた事をもって、科学的知識として共有されていきます。 これを踏まえれば、科学的根拠はありませんなる言い回し

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  • 名取宏著『医師が教える 最善の健康法』 - Interdisciplinary

    医師が教える 最善の健康法 作者: 名取宏出版社/メーカー: 内外出版社発売日: 2019/06/24メディア: 単行この商品を含むブログを見る 読みました。 書は、一言で表現すると、穏当なです。これをすれば必ずこうなるとか、絶対にこれはしてはならない、というような事は言いません(当然、タバコには厳し目ですが)。こうすれば健康になれると言い切るがたくさん見られる中、書はある意味で、健康の類としては異色のである、と言えるかも知れません。 穏当な表現は、見かたによっては、曖昧とかどっちつかずというようにも取られるかも知れません。しかし、こと医学・医療においては、主張は得られている知見に基づいておこなわれる必要があり、知見によっては、証拠が出揃っていなかったり、反対の結論が導かれた結果が複数あったりして、その場合には、あまり断定的にものが言えません。つまり、書の穏当さは、医学的な

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  • スクリーニング効果と過剰診断と検診の有用さ - Interdisciplinary

    用語と概念の整理 スクリーニング、つまり検診*1によって、症状が出現する前に病気を発見する事を、スクリーニング効果と呼ぶ場合があります。 将来、それが原因の症状が出たり、その病気で死亡しないにも拘らず、当該の病気であると診断する事を、過剰診断と言います。今は、症状が出る事を防ぎたいので、症状出現の前に病気を見つけたい、という場合を考えましょう。 これらはどちらも、症状が出る前にその病気であると診断する事という意味では、同じものです。ここは重要。そして違うのは、将来に症状が出るものかどうかである所。 ところで、スクリーニング効果というのは、効果がついているが故に、スクリーニングによって命が助かったとか、スクリーニングによって寿命が延びたという意味での効果とかぶってしまうので、文字通りの症状出現より早く見つけたという意味で、早期発見と表現した方が良い、と私は思います。 過剰診断と妥当診断 ここ

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  • 私がもらったidコールと、おこなった事感じた事 - Interdisciplinary

    初めに まず、誰が、を書いていないのは、 私は、あの通称を使うのが嫌だから コールを飛ばしたのが全て同一人物か明確で無いから などの理由です。また、コールを飛ばしていた人間と事件の容疑者とが同一人物であるか、も確定的な事項で無く、今後捜査によって明らかにされるべき事柄と思われますので、そのあたりについて考察を加えるのは控えます。 ただ、はてなの各サービスにおいて、他者に罵倒を繰り返してきた人について、心情や行為等を色々推測したり議論したりしているのを見て、そもそも対象がどういう事をしてきたのかを共有しなければ話は噛み合わないのでは、と感じましたので、実際に私が受けた罵倒はどんなものであり、自分はそれに対してどう思い、何をしたのかを、書いてみます。 受けた罵倒 実際に私が、idコールで受けた罵倒を、通知メールから拾います。はてなブックマークを使用していないかた向けに補足すると、設定していれば

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  • 子どもの頃の読書は人生に良い影響を及ぼすか - Interdisciplinary

    記事 朝日新聞デジタル:子ども時代に多読→人生ポジティブ 教育振興機構が調査 - 社会 ※引用文の強調は引用者による この記事では、 その結果、小学校入学前から中学時代までの読書量が多いグループの方が、少ないグループよりも、「自分のことが好き」「なんでも最後までやり遂げたい」「生活に満足している」といった前向きな意識を持つ傾向が強かった。 という事が紹介され、関係者の言葉が引かれている。 機構の担当者は「子どもの頃の読書活動が、その後の人生に良い影響を及ぼしている。ぜひ親子や地域でに親しむ機会を増やしてほしい」と話している。 この2つの引用文の主張は、似ているが微妙に異なる。前者は、小・中学生の時に読書量が多い方が、前向きな意識を持つ傾向にある、という事だが、後者は、子どもの頃に読書をする「事によって」人生に良い影響がある、と主張している。前者は「関連」があった事の指摘であり、後者は「因

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  • 牽強付会の林衛氏――甲状腺がん検診のメリットデメリットをめぐって - Interdisciplinary

    ?? 助かる人もいるが,過剰診断もあるということではなかったのではないでしょうか? だから,メリットとデメリットを比べようというのがウエルチらの議論ですよね。近藤誠氏なみの全否定??@NATOROM がん腫や検診によっては早期発見で助かる人がいるとは限りません。— 林 衛 (@SciCom_hayashi) 2017年9月11日 「助かる人もいるが,過剰診断もある」というのは乳がん検診の場合で、甲状腺がんについては「助かる人もいる」かどうかはわかりません。過剰診断があるのは確実です。— なとろむ (@NATROM) 2017年9月11日 ウエルチの論では,助かる人もいるだろうが,過剰診断もあるですが,なとろむさんは全否定もありなのですね。https://t.co/NQjvS3AWkO— 林 衛 (@SciCom_hayashi) 2017年9月11日 甲状腺がん検診で?ウェルチが「助かる人

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  • “「キクマコ率いるゆかいなニセ科学バスターズ ” は “「Y染色体が」とか「万世一系」とかいう話には決して突撃しない” のか? - Interdisciplinary

    「Y染色体が」とか「万世一系」とかいう話には決して突撃しないキクマコ率いるゆかいなニセ科学バスターズ— PS4デストロイヤー (@tatu_k76) 2017年7月29日 「Y染色体が」とか「万世一系」とかいう話には決して突撃しないキクマコ率いるゆかいなニセ科学バスターズ との主張です。 以下、菊池さんが運営していたブログの kikulog の記事にリンクを張ります。 ※今はコメント欄が閉鎖されていて、アーカイブとして記事文が参照できるだけなので、Wayback Machine 上でサルベージしてリンクしました。ページ重いです。 Y染色体 敵味方概念の遍在について ↑引用:ところで、天皇制をY染色体で論じることの愚を何度か書いたところ、「天皇制男系絶対維持」派のかたがたのホームページでは僕は敵扱いである。 え、ついにY染色体が主役に? ↑引用:「Y染色体が一番大事」ってことなら、それはも

    “「キクマコ率いるゆかいなニセ科学バスターズ ” は “「Y染色体が」とか「万世一系」とかいう話には決して突撃しない” のか? - Interdisciplinary
  • 「キクマコ界隈のゴミクズ理系ってクルクルパー安倍昭恵が推しているEM菌とかのニセ科学は1mmも批判しない」のか? - Interdisciplinary

    2017年4月15日:最後に追記あり https://twitter.com/GHTJ40S/status/852376188517351424 キクマコ界隈のゴミクズ理系ってクルクルパー安倍昭恵が推しているEM菌とかのニセ科学は1mmも批判しないんだよね。 (強調は引用者による)このような意見がありました2017年4月15日追記:現在は削除。これは妥当な評でしょうか。 古いものだと、以前は批判していたが、みたいな話になりそうなので、なるべく新しいものを引いたほうが良いでしょう。 困っている人がいるとEMが現れる。宮崎で牛の口蹄疫が流行ったときもEMを撒けと言われた。真に受けて実行してたら被害が拡大してたところだ。いまはEMで放射能が消えると言ってる。残念ながら生物の体の中で放射性元素に影響を与えることはできないから、これは全くの嘘っぱちだ。困ってる人たちに甘い言葉をかけるEMは、かなり悪

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  • 菊池誠氏の言説について - Interdisciplinary

    anond.hatelabo.jp 菊池誠という人がいて、一時はてな論壇においてそれなりの存在感を放っていた。 はてな論壇とは? 論壇で今も跋扈する科学対非科学という対立軸 科学対非科学という対立軸なる見方は、よく解りません。ニセ科学を批判する論者に対しての、科学主義であるとか、そういう指摘などを非科学の立場に置いて見ている、のかも知れませんが。 2000年代後半。ニセ科学批判という社会運動が産声を上げた。 社会運動をいかなる意味合いで用いるか、にもよります。注目を集めたのは、ニセ科学シンポジウムや、菊池さんのNHK出演の辺り、でしょうか。 これは、自然科学に関する嘘をエビデンス棍棒で殴打するというシンプルかつ大変に社会的意義のある運動 私はこういう文脈で棍棒なる比喩を用いる意義も意味もよく解りませんが、それはともかくとして、自然科学に関する嘘という表現。これが、主に批判されていたものの特

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  • ホメオパシーの問題とイケダハヤトさんの問題 - Interdisciplinary

    先日書いた記事で、プロブロガーのイケダハヤトさんが、ホメオパシーレメディに効果があるかのように記事で紹介なさった、という事を採り上げました。 interdisciplinary.hateblo.jp この、イケダハヤトさん周りの議論関連で、バズフィード・ジャパンに記事が上がりました。 https://www.buzzfeed.com/satoruishido/homeopathy-mondai(『繰り返されるホメオパシー騒動と「ニセ科学」 当の問題はどこに?』) 記者は石戸諭さんで、内科医のNATROMさんのコメントも紹介しつつ、ホメオパシーについての問題点を洗い出しています。 そして、こういった流れを受けてのイケダハヤトさんの反応は、以下のようなものでした。 ホメオパシーの問題点は「既存の医療を全否定して、(特にこどもの)医療機会が奪われる」ところにあるんだろうけど、ぼくは違うからなぁ

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  • イケダハヤトさんのホメオパシー紹介記事について - Interdisciplinary

    プロブロガーのイケダハヤトさんが、次のような記事を上げておられました。 www.ikedahayato.com これは、虫刺されや蕁麻疹などが、ホメオパシーで治るらしい、と紹介している記事です。イケダハヤトさんは自ら試してはおられないようですが、twitter上のつぶやきにある、それが効いたという体験談にリンクしてあります。 こちらで紹介されているホメオパシーというのは、18世紀末の医師であるハーネマンを源流とする療法で、同種の法則などの原理に基づいて構築されています。それは、何らかの症状をもたらす物質は、その症状を無くすためにも用いる事が出来る、というような考え方で、治療には、物質を水やアルコールで薄めて(希釈)よく振った(振盪)物を与えます。その薄めた物を、ホメオパシー・レメディ(以下、単にレメディと表現します)と呼びます。レメディは、砂糖玉に染み込ませるなどして与えます。狭い意味では

    イケダハヤトさんのホメオパシー紹介記事について - Interdisciplinary
  • 研究と称するものがあった場合に着目すべき点 - Interdisciplinary

    anond.hatelabo.jp こういうのを見かけました。卒論でオタクを4,000人調べたら傾向が判ったそうで、それをオタクが嫌われる要因に結びつけている、という主張です。 書かれてある内容が少な過ぎて、信ぴょう性皆無のものですが、ちょうど良い機会ですので、こういった、研究したらこういう事が解った、といった主張や宣伝がなされた時に、具体的にどのような点に着目して考えれば良いかを、クリティカルシンキング―研究論文篇 から引用して挙げておきましょう(P163-164)。前のブログでも言及した事があるです。 研究上の問いは明確に述べられているか? 導入,問題の陳述,文献の概観は,読み手に適切に設定されているか? またこの題材は研究上の問いと一致しているか? 研究上の問いや題材からみて,仮説は適切で,明確に述べられているか? 鍵となる術語はきちんと定義されているか? 独立変数はこの研究上の問

    研究と称するものがあった場合に着目すべき点 - Interdisciplinary
  • くじを100回引いたらどのくらい「当たる」か - Interdisciplinary

    先日、この記事が話題になっていました⇒www.4gamer.net これは、ゲーム情報紹介サイトの 4Gamer.net に掲載された記事で、内容は、ソーシャルゲームなどでよく見られるガチャに関連して、ある確率で当たるくじを何回も引いた場合にどのくらい当たるか、という事を解説したものです。 詳しくはリンク先を見ていただくとして、記事は、確率の基的な知識の紹介である事や、100回引けば1度くらいはほぼ確実に当たるのではないかというような直観が必ずしも正しく無いのを周知させる、という所が教訓的であるし、また、ゲーム関連サイトがこの話題を採り上げるという点でも、とても意義のあるものだと思います。 さて、そんな良記事ですが、それでもやはり、確率の話というのは難しいもので、説明を見ても、なんかすっきりしないな、といったような感想を持たれた方も、おられるやも知れません。そこで、私は今回、この問題につ

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  • 内海聡氏の考えに近いのではないかと紹介された人達 - Interdisciplinary

    先日、内海聡氏がfacebookにて、自分に同意する医療関係者はどれくらいいるのか、という事を尋ねておられました。 そーいえば忘れてた。全国のみなさん、このウォールに書いてることにも同意してくれそうな(全部じゃなくても)、クリニックとか病院医師ってどれくらいいますかね?。もし私の知らない人がいたら教えてください。コメント欄とかに書いてもらうと助かる。 https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/864386090311812 それに対して、コメント欄に、幾人かの医師や、クリニック・病院が紹介されています。 これはなかなか興味深い資料となり得るものなのですが、他薦であり、文献などからの主張の引用も無いので、そのままでは、挙げられた人達が当に内海氏に同意しているか、あるいは考えが近いか、と評価する事は出来ません。 ですので、紹介されている人や施設

    内海聡氏の考えに近いのではないかと紹介された人達 - Interdisciplinary