東北大学は4月12日、金属とハロゲンが交互に一直線に並ぶ、原子1個分の細さの電子の通り道を作る擬一次元電子系物質「ハロゲン架橋金属錯体」半導体2種類のヘテロ接合に成功し、その構造をマクロスケールおよび原子スケールで明らかにしたと発表した。 同成果は、東北大 理学研究科の脇坂聖憲助教、同・高石慎也准教授、同・山下正廣名誉教授らの研究チームによるもの。詳細は、英オンライン科学誌「Nature Communications」に掲載された。 半導体業界、コンピュータ業界の進歩をけん引してきた「ムーアの法則」。この集積回路の素子数の増加に関する法則の原動力の1つとなってきたのが、半導体プロセスの微細化であることは良く知られた事実であろう。しかし、物質を扱っている以上、原子よりも小さいものは存在しないことから、原子サイズがムーアの法則の1つの終着点という考え方がなされるようになってきたという。 そうし