横浜市の化学機械メーカーの社長ら3人が不正輸出の疑いで逮捕され、その後無実が明らかになったえん罪事件をめぐる民事裁判の2審が始まりました。メーカー側は警察が事件をねつ造したとして新たな証拠を提出し、一方捜査機関側は捜査の違法性を否定するために警察官9人の証人尋問を求めました。 横浜市の化学機械メーカー「大川原化工機」の社長など幹部3人は4年前、軍事転用が可能な機械を中国などに不正に輸出した疑いで逮捕、起訴されましたが、そのあと、起訴が取り消される異例の措置が取られました。 社長らが国と東京都を訴えた裁判で、1審の東京地方裁判所は捜査の違法性を認めて国と都に合わせて1億6200万円余りの賠償を命じましたが、事件について「ねつ造」と話した現役捜査員の証言には触れず、双方が控訴しました。 5日、東京高等裁判所で始まった2審で、メーカー側は「警視庁公安部が証拠をねつ造し、検察官が追加捜査を行わずに