通信教育大手ベネッセホールディングス(HD)の顧客情報大量流出事件で、警視庁は18日、外部会社の元システムエンジニア(SE)松崎正臣容疑者(39)=不正競争防止法違反(営業秘密の複製)容疑で逮捕=が情報を売った東京都千代田区の名簿業者について、同容疑の関係先として家宅捜索し、パソコンやサーバー、領収書を押収した。 捜査関係者によると、松崎容疑者が顧客データベースから不正取得したとされる情報は、10社以上の名簿業者に出回っていた疑いがある。捜索を受けた業者は警視庁に「不正入手した情報とは知らなかった。転売したのは企業1社だけ」と説明している。 松崎容疑者は昨年7月に情報の不正取得を始めた直後、インターネットで10社以上の名簿業者を調べて情報を売り込んでいた。逮捕前の任意聴取に対し「電話をして、買ってくれそうだった千代田区の業者に決めた」と話しているという。