万引きや痴漢など、再犯率の高い犯罪の中に精神疾患が潜んでいることが明らかになってきた。必要がない物を繰り返し盗むケースなどを、WHOは「窃盗症(クレプトマニア)」と認定。また、痴漢を繰り返してしまうケースの一部は「強迫的性行動症」にあたると指摘する医療者もいる。いずれも、ストレスや心の傷が原因になりうるという。治療プログラムを始める医療機関などが増える一方、病か否かの見極めの難しさや、傷ついた被害者の感情にどう対応するかなど、課題も多い。“罪になる病”にどう向き合い、どう再犯を防げばよいか、考える。