物流、配送など規模のメリットを生かしたスピードと価格で日本の消費者はアマゾン基準で便利さに飼いならされてしまっているとも言える環境。アマゾン基点の便利さが浸透している中で、国内企業はそれにどう向き合うべきか。 「顧客満足度」が日本人の心を壊す 日本のサービス業の顧客対応は非常に質が高い。だが、今やそれもいきすぎて、労働者を極限まで追い詰めつつある。ここで考えなければならないのは、欧米人と日本人の心の構造の違いである。 アメリカなどに行くと店員の素っ気ない態度に物足りなさを感じたりするという人が多い。たとえ笑顔で親しみやすい雰囲気がある場合も、お客に奉仕するといった雰囲気はない。たとえば、購入した商品に不具合があって交換してもらいに行っても、申し訳なさそうな感じはなく、ごくあっさりとしたものだ。商品の不具合は販売員である自分の責任ではないのだから、個として生きる文化であれば当然のことと言える