朝日新聞デジタル：（人生の贈りもの）福武總一郎（６７）：1 - カルチャー
地元に戻ると、自ら操縦するヘリコプターや船で瀬戸内の空と海を楽しむ＝香川・直島 ■ベネッセホールディングス会長 ■島々が「よく生きる」のよりどころに ――今年は瀬戸内海に浮かぶ島々に現代アートを展示する「瀬戸内国際芸術祭」の開催年です。３年前の１回目は９３万８千人を集め、２回目の今回も注目されています。ご自身は総合プロデューサーとしてかかわっています 最初、「こんなへき地で？」と心配する声もあったが、思った以上にうまくいきました。離島はストレスの多い都会を離れ、作品を通して自らを見つめ直せる場所ですから。３年に１度の開催に向け、作家や建築家、島の住人、ボランティア、行政が一体で地域づくりを進めます。島のお年寄りが現代アートを説明する姿に、訪れた人はびっくりします。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする（会員の方）無料会員登録はこちら
ほしのおと
本州の広い範囲で金環日食を観測することができるということで、多くの人がそのときを待っていたことだろう。 わたしはちょうど休日と重なり、伊那での観測が叶った。 朝５時半に眼を覚ますと、前夜の天気予報が見事に外れ、東に薄い雲が少しあるものの、ほとんど快晴。すでに太陽も森の上にあがっていた。陽射しが燦々と降り注ぐ。 さあ、これから金環日食だという直前の太陽に照らされた、蕗畑。 6時20分頃。太陽の右肩から少しずつ、欠けてきた。 半分ほど欠けたところで、あれあれと思っているうちに陽の光が薄くなる。すると、ぐんと気温が下がり、それまで森のあちらこちらから聞こえてきた鳥の声が次第に消えていく。 7時33分頃。完全に月の影が太陽の内側に入ると、森は薄暗く沈み、渡る風も、風の音も冬に逆戻りしたようだ。鳥や虫も動きを止め、静寂が訪れる。 崩れかけた蔵の土塀に、木漏れ日が太陽と月の影を映し出し、しばしのペイジ
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