一昨日の土曜日、5月11日は特別な一日になった。よく晴れた朝、早々と家を出て佐倉のDIC川村記念美術館へ赴く。 開催中の「ジョゼフ・コーネル コラージュ&モンタージュ」展を観るのは実にこれが四度目だ。同展には拙コレクションからもささやかな資料を十点ほど出品しており、カタログの編集作業の一端も担っている(まだ校閲のさなかである)ので、純粋な鑑賞の悦びに徹する来訪者というわけではないが、それでも一堂に会したコーネル作品を仔細に眺める愉しみは何物にも代えがたい。 午後一時半からこの美術館のレクチャー・ルームで横田茂さんの講演会がある。言うまでもないが、横田さんは日本におけるジョゼフ・コーネルの紹介者として大きな足跡を残されている。自らの画廊(まず日本橋の雅陶堂ギャラリー、のちに竹芝の横田茂ギャラリー)でコーネル展を何度も催し、多くの作品を国内の美術館や蒐集家のもとにもたらした。 とりわけ1978