佐賀県在住 教育ICTデザイナー 田中康平の<教育現場レポート> 「1人1台の情報端末は必要か? 〜佐賀県の事例から〜 」 自治体の独自事業として県立高校の1人1台の情報端末(佐賀県立高校では学習者用パソコンという)が稼働を始めた佐賀県。市内の全小学校の全児童にAndroid端末を貸与し、武雄式反転授業「スマイル学習」をスタートさせた武雄市。その他にも、総務省のフューチャースクールやICT絆プロジェクトの実証研究校での実践など、佐賀は1人1台の情報端末に関する教育の情報化をリードしている地域だ。 先進的な環境で試行錯誤する中には、成功例も失敗例も存在する。当然、効果や課題も経験している。課題については公に報じられる機会が少なく、一部のブログや地元新聞の報道から推測するしかないのが実情だ。また、新しい試みにはこれまでとは違う環境整備が求められ、一般的な自治体にとっては新規予算の捻出が最大の課