IT系の感覚と電子機械系の感覚は違うな,と感じることが多々あります。その最たるものが,「プログラミング」に対する考え方です。ものづくりの現場にいる方は「ソフトウエアといえどもモノなのだから,プログラミングはソフトウエアを製造する行為だ」と自然に考えていると思います。だから,ソフトウエア開発も自動化できるはずだ,と。 ところが,こうした考え方は,IT分野,特に先進的なソフトウエア開発者の間では「誤り」とされています。プログラミングという行為は「ソフトウエアの製造」ではなく「ソフトウエアの設計」である,というのがIT分野では半ば常識です(参考リンク)。 プログラミングを製造,すなわち「誰でもできる単純作業」だととらえてしまうと,現実との間に大きなギャップが生じます。実際にはプログラミングの能力は人によって大きく異なるからです。プログラマによる生産性の違いは,数10倍とも100倍とも言われていま