鄭大世よ、胸を張れ! 強豪ひしめくグループGにあって、君たちはブラジル相手に立派に戦った。今や第二戦ポルトガル、第三戦コート・ディヴォワールにも敗れ、リーグ戦突破の道は閉ざされた。 君のすぐれた天分をもってすれば、テーハンミングの大合唱を背に受けて、輝かしい道を駆け抜けることも約束されていたはず。そのとき君は、はるかにめぐまれた条件のもとで、はるかに華やかな栄光に包まれていただろう。 しかし、君は、母の祖国を選んだ。国際的に孤立し、轟々たる非難にさらされた祖国。君の母上が、在日同胞の弟妹の星になれと、君に諭されたから。約束されたはずの幸福と名誉をもたらさず、多大な苦難のみを背負うことが明らかなとき、君は、祖国の苦難をみずから背負い、祖国の人々の哀しみに、みずから寄り添う道を選んだ。 それでこそ、あっぱれ愛国者! 朝鮮人民共和国の国歌を歌いながら、涙を流す姿は、我々の胸を打つ。常々、君の祖国