イスラエル人女性兵士の救出は、共同作戦といっても軍事作戦なので、軍の特殊部隊が救出作戦を主導したと思われる。シンベトは人質の所在地の特定など、情報活動で重要な役割を果たしたのだろう。ハマス幹部の殺害、あるいは人質監禁場所捜索では、こうしたシンベトの情報と軍の空爆もしくは特殊作戦との組み合わせというパターンが多い。 では、この「シンベト」とは何か。 シンベト(保安庁。シャバクともいう)は首相/首相府直属の情報機関で、イスラエル国内およびパレスチナ自治区(ガザ地区とヨルダン川西岸地区)での防諜・テロ対策を担当する。イスラエルの情報機関というと「モサド」が有名だが、モサドは国外担当で、ガザ地区などはシンベトの担当だ。今回のハマスの奇襲を事前に察知できなかった責任は第一にシンベトに責任があり、戦闘終結後に徹底調査すると約束している。 シンベトには「アラブ局」「イスラエル・外国人局」「防護保安局」が