インターネット証券最大手のSBI証券のクレジットカード積み立てで、上限額を月5万円から10万円に引き上げたのに伴い、三井住友カードのポイント還元率が秋から変わる。ユーザーなどから「改悪だ」と話題になったその内容は、積み立て時のポイントが5%と高還元だった「プラチナプリファード」を秋以降に還元率が1%~3%に下げるというもの。なぜ還元率を変えたのか。SBI証券と三井住友カードの担当者に真意を聞いた。(聞き手・山田晃史)
人気お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さん(60)の女性への性的行為強要疑惑を巡る記事が「週刊文春」に掲載され、松本さんが芸能活動を休止したことについて、所属する吉本興業の広報担当者は17日、本紙の取材に「(松本さんが)強制的に性行為をしたとは思っていない」と述べた。松本さんが女性らとパーティーを開いていたことは否定しなかった。同社が記者会見を開く予定はないとした。 吉本興業は先月27日、「記事は客観的事実に反する」とする談話を公表。「タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損(きそん)する」と主張していた。広報担当者は「パーティーの開催自体を否定したのではない」とし、17日時点でも週刊文春を提訴するかどうかを含め、対応を検討していると説明した。 同誌は先月末から疑惑を報じ、今月に入っても複数の女性や芸能関係者らの証言を掲載している。吉本興業の広報担当者は「(今後の報道などで
コロナ禍や物価高で家計が厳しくなる中、子どもたちの教育格差が広がっている。総務省の2022年の家計調査によると、塾代など「補習教育」の費用がコロナ前の19年と比べ、年収が多い世帯では増加したのに対し、比較的少ない世帯では減少する傾向が出ていた。物価の高騰が収まらない中で、識者らはさらに格差が拡大することを懸念する。 (並木智子) 家計調査 世帯の収入や支出、貯蓄、負債を調べる総務省の全国調査で、特に重要な統計とされる「基幹統計」の一つ。支出は食料、住居、光熱水道、教育、保健医療といった項目に分かれる。収入などの違いによって、支出額がどう異なるかが分かる。消費や景気の動きを捉えるのに使われ、経済政策の立案の参考にもされる。
埼玉県所沢市の藤本正人市長(60)は30日、昨年8月に開かれた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体のイベントに出席し、あいさつをしたと明らかにした。「旧統一教会系の団体と知っていた」といい、自身の選挙での応援は「一切ない」とした。市の定例会見で質問に答えた。 イベントは旧統一教会の関連団体が主催した「ピースロード2021」。所沢市境に近い多摩湖畔で開かれたサイクリングの出発式で「平和を願って頑張ってください」との趣旨であいさつしたという。参加者は40人ほどで、その場には地元選出ではない自民党県議もいたという。 「イベントには信者の知人から誘われ、その後、招待された」といい、旧統一教会に対する認識は「昔は問題があったが、その後は(霊感商法などの)情報が出なくなったので改善していると思っていた。反省はそんなにしていません」と述べた。今後の関わりについては「私の性格上、もう行かないとは言
続々と明るみに出る国会議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係。ただ、そもそもの話をお忘れではないか。安倍晋三元首相のケースだ。読み解くカギになるのが、いわゆる「スパイ防止法」。法制定を巡る経過をたどると、祖父の岸信介元首相、父の安倍晋太郎元外相、そして当人までの3代にわたり、教団系の政治団体「国際勝共連合」と共同歩調を取った過去が浮かんできた。政権中枢が絡んだ闇の深さこそ、目を向けるべきだ。(特別報道部・木原育子、中沢佳子)
新型コロナウイルスの第7波が拡大する中、東京都内では感染で容体が悪化しても救急搬送が極めて困難な状況となっている。7月末には高齢のがん患者の搬送先が見つからず、感染判明から10時間後に自宅で亡くなった。都が公表する病床使用率は50%台と数字上は空きがあるものの、訪問診療の医師は「なぜ入院できないのか」と憤りの声を上げる。(小川慎一) 搬送先の病院が見つからず、感染判明から10時間後に自宅で死亡した男性に手を合わせる田代和馬院長(手前)と男性の妻=東京都品川区で(ひなた在宅クリニック山王提供) 7月28日午後9時前、品川区内のマンション一室で、救急隊員がスマートフォンで電話をかけていた。感染し容体が悪化した男性(83)の搬送先を探し、既に2時間を超えていた。駆けつけた区内の「ひなた在宅クリニック山王」の田代和馬院長が「100件ぐらいかけたか」と聞くと、隊員は「100件以上かもしれない」。
電話相談を通じ、自殺を防ぐ「いのちの電話」。新型コロナウイルス禍の影響を受けたとみられる自殺者数が高止まりし、必要性が高まる中、研修費用は全額自己負担で採用後は無償という相談員の厳しい待遇がインターネットを中心に話題となっている。高齢化で相談員が減り続ける中、十分な相談員を確保するため専門家は「負担を軽減する必要がある」と指摘する。(市川千晴、我那覇圭) いのちの電話は全国50カ所で社会福祉法人やNPOなどが運営。相談員数はボランティア計5700人ほど。2021年の相談件数は前年より6000件増え53万件に上り、国内最大の窓口だ。 一般社団法人「日本いのちの電話連盟」によると、相談員になるには一般的に約1年間の研修を受け、電話の応答やボランティアとしての倫理などを学ぶ。費用負担は約4万円で、別に実費負担の合宿がある。交通費は出ない。首都圏のある運営団体では相談員になった後、3時間半の電
その時、「わけあり記者」こと私、三浦耕喜(52)は、我が身中の「暴風雨」に打たれて、渾身(こんしん)の力で耐えていた。腕時計で時間を確認する。「あと二時間、いや、三時間か…」。安堵(あんど)とも焦燥ともつかない心持ちで、再びまぶたを閉じ、暴風雨の渦中へと、沈んでいくのであった。 私が何をしているのか。悪化の一途をたどるパーキンソン病に反転攻勢をかけるべく、脳の外科手術「DBS(脳深部刺激療法)」を受けると決意したことは、先月の当欄でご報告した。確立された術式とはいえ、脳に触れるのである。手術の費用も、そこそこの車が買える額に匹敵する。 従って、この手術は受ける人を選ぶ。手術で症状が顕著に改善できそうか、まだ養うべき家族がいるか。そのような社会的背景をも吟味して、手術に適応した人を選ぶ。実際、手術を希望し、本当に受けられるのは、二十人に一人だそうだ。私はそのための検査入院として、とある総合病
海外で暮らす日本人の数が30年間で倍増している。国際化の急速な進展に加え、経済停滞で将来が見通せない日本よりも、東南アジアなど成長する国々の方が魅力的に映り始めたことが背景にある。新たなビジネスや転職でチャレンジしたい人々にとって、日本は「選ばれない国」になりかねない。 外務省によると、海外で暮らす日本人は昨年10月時点で約134万人と、1991年の約66万人から倍増している。留学や駐在など3カ月以上の長期滞在者と永住者の合計で、永住者数は約53万7000人と全体の4割を占め、統計を取り始めた1968年以降過去最高に達した。 これまでは企業の積極的な海外進出に伴う移住や、「富裕層が資産運用や子どもの教育のためにシンガポールなどに移り住む」(エコノミスト)動きが注目されてきた。さらに経済成長できない日本から中間層が「脱出」する事態が指摘され始めている。
8日死去した安倍晋三元首相は、2012年の第2次政権発足以来、歴代最長となる2822日の連続在職日数を記録した。第1次政権を含む通算在職日数も歴代最長の3188日だった。識者は「強いリーダーシップで安定的な政治を実現した」と評価する一方、政治的見解の異なる人を攻撃し、社会に分断をもたらしたとも指摘する。 東京大先端科学技術研究センターの牧原出(いづる)教授(政治学)は「右派勢力を結集する力にたけ、選挙に勝って自民党と官僚をコントロールし、『一強』を実現した政治家だった」と振り返る。「外交面では環太平洋連携協定(TPP)加盟やトランプ米大統領(当時)と親密な関係を築くなど、日本の存在感を示した」と評価した。 牧原氏は、安倍官邸が省庁の幹部人事を一元管理する内閣人事局などを活用し、官僚へのコントロールを強めたと指摘。「与党内でも政権に歯向かうと何をされるか分からないという報復的な手法により、政
物価高と賃金の伸び悩みへの対応は、参院選の大きな焦点になる。30年近く上がらない賃金では、現在の物価急騰をカバーできないからだ。アベノミクスの柱といわれた金融緩和は円安を助長し、さらに物価を押し上げる副作用も指摘されている。与野党には生活の防衛策の提示だけでなく、現在の政策が国民に及ぼす影響への検証も求められている。(渥美龍太)
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