メイヤー(Bertrand Meyer)の意味の契約とは、関数や手続きを機能の提供者(業者)、機能を利用する側を顧客とみなしての責務に関する約束事です。契約のあいだには、より強い(きびしい)契約、より弱い(ゆるい)契約という順序関係があります。この強弱の関係は、直感的に明らかなように見えても、誤解されがちな難しい概念です。 内容: メイヤー流の契約とは 契約が守られること=妥当性 契約条件を集合で表現しておく 入出力に関する契約条件と責務 契約条件に関する推論 契約条件の強弱に関する注意 メイヤー流の契約とは 契約はソフトウェアの仕様記述の一部なので、曖昧性があっては困ります。契約は自然言語ではなくて論理式で書かれます。しかしとりあえず、インフォーマルな説明を先にすると; 機能の提供者が主語(私)となる契約の内容は次のようになります。 私が作業をする前に、コレコレの条件が満たされることを要