衆院本会議で性犯罪を厳罰化する刑法改正案が全会一致で可決され、一礼する金田勝年法相(右奥)=8日午後、国会(斎藤良雄撮影) 性犯罪を厳罰化する刑法改正案は8日の衆院本会議で全会一致により可決、衆院を通過した。起訴するのに被害者の告訴が必要になる「親告罪」規定の削除などが柱。政府、与党は今国会での成立を目指している。刑法の性犯罪に関する規定は、明治40年に制定されてから大幅な見直しが行われていなかった。 現行刑法は強姦罪の被害者を女性に限定。改正案は男性も含めた上で性交の類似行為も対象にし、名称は「強制性交等罪」とする。法定刑の下限は懲役3年から5年に引き上げる。「強制性交等致死傷罪」の法定刑の下限も懲役5年から6年に変更する。 親告罪の規定をなくすのは、強姦罪のほか、準強姦罪、強制わいせつ罪など。改正法の施行前に起きた事件にも原則適用する。 家庭内での性的虐待を念頭に、親などの「監護者」が