カンヌから最高賞「パルム・ドール」を持ち帰ってきた映画『万引き家族』が、6月8日にいよいよ封切りとなった。家族の一員である亜紀を演じた、松岡茉優さんにインタビュー。 目を細めてにっこりと笑う松岡茉優は、本当にさわやかだ。にじみでる気立てのよさは、大勢の人前でも、数人しかいない取材部屋でも、変わらない。 だから、ゲストとして招かれた映画論の講義で、自身をネガティブだと評したり「ねたみ・そねみばかりの時期もあった」と話すのが、とても意外だった。 子役からスタートしたキャリアは長いけれど、まだ23歳。どんなことを乗り越えながら、そのあたたかい微笑みを身につけてきたのだろうか。 ■変化は、ちっとも怖くない。 『万引き家族』は、松岡にとって念願の仕事だったという。オーディションを受けては落ち、受けては落ち、を繰り返していた高校時代からずっと、いつかは是枝監督のもとでお芝居をしたいと願っていた。そんな